半導体の力強い需要を受け、航空大手の中華航空(チャイナエアライン)と長栄航空(エバー航空)は26日、北米路線の貨物運賃を25~40%引き上げた。中国路線の貨物運賃は60%~2倍に上昇した。海運の輸送用コンテナ不足で、空輸への切り替えが急増していることも要因だ。27日付経済日報が報じた。

業界関係者は、春節(旧正月、2021年は2月12日)連休を目前に1月から空輸の取扱貨物量が明らかに増えており、電子関連では▽半導体▽ノートパソコン▽サーバー──やアップル製品向けの需要が予想以上だと述べた。また、港湾物流がパンク寸前で、海運を利用予定だった貨物の一部が空輸に切り替えられ、空輸の逼迫(ひっぱく)が深刻化していると語った。





 ▽中国▽香港▽マカオ──路線の航空貨物運賃は1キログラム当たり30~40台湾元(約110~150円)へと、従来の15~25元から上昇した。北米路線は270~280元から25~40%引き上げられ、390元を上回ったようだ。欧州路線の相場は190~200元で、中華航空と長栄航空は29日、15~25%値上げし、250元に届くとみられている。

 中華航空とエバー航空は、新型コロナウイルス感染症の世界的流行による旅客便の利用者減少で増大したコストを、貨物運賃に転嫁している。航空業界関係者は、今後半年は航空貨物運賃のさらなる値上げがあり得ると予想した。  今後の新型コロナウイルス感染症ワクチン輸送も、航空貨物運賃の値上げの要因となりそうだ。

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