比企光学(埼玉県小川町)は、人工知能(AI)による自動外観検査装置を導入した。光学ガラスのキズや欠陥、亀裂など不良の検出を完全自動化するのが最終目標。現在、グループ会社の比企オプティクス(埼玉県秩父市)のガラス製品製造工程で、検査と平行して学習作業を実施。1―2年内にも検査作業をすべてAIに任せる意向だ。

約800万円を投資し、AI搭載コンピューター、高解像度カメラ、ロボットアーム、照明などを導入し、検査システムを組み上げた。





カメラで撮影した画像を元にAIが不良を判断し、ロボットで不良品と良品を仕分ける。現在は、定期的に一定数量の受注がある光学ガラス2品種が検査対象。9割以上の水準で良否を識別できているが「一つでも不良品を良品と判断するとまずい。まだ心配なので人の目で二重チェックしている」(柳瀬社長)として、当面は人間も介入させる。今後は識別の精度を上げるため、不良品モデルを多数そろえ学習を重ねていく。

光学ガラスの検査は後から光を当て、キズや欠け、気泡、細く入った筋などの欠陥を探し出す。目視作業では強い光による眼球への負担が大きく、特に高齢の社員にはつらい作業となっている。人手不足もあり、比企光学では少しでも早くAIによる完全自動化を実現、本社工場への導入も急ぐとしている。

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