液晶パネル大手、友達光電(AUO)の彭双浪(ポール・ポン)董事長は23日、車載用パネルモジュール海外工場を検討しており、「北米は必ず」と述べた。欧州や東南アジアも検討している。場所、スケジュールは未定だ。北米工場は、電気自動車(EV)大手、米テスラの要請とみられている。24日付経済日報などが報じた。

彭董事長は、自動車メーカーが車載用半導体の確保に追われており、工場建設時期は未定と語った。AUO単独出資も合弁もあり得、自動車メーカーとの提携など、さまざまな可能性があると述べた。  

彭董事長は、これまでは車載用パネルのみ提供していたが、今後は大型のモジュールを出荷するので、包装コストや輸送時間がかかるため、顧客の近くに工場が必要だと説明した。





欧州の顧客は中国に工場があり、AUOも中国に工場があるので、欧州に工場を建設する必要性はみられないと語った。タイには日本の自動車メーカーの工場が多いと指摘した。

 AUOは、ティア1(一次サプライヤー)を通して、欧米、日本、中国などの自動車メーカーに出荷している。台湾に車載用パネルのサプライチェーンがあり、中国福建省のアモイ工場に後工程のモジュール生産ラインがある。センターインフォメーションディスプレイ(CID)の世界市場シェアは20%で世界2位。車載用製品の売上高構成比は約10%だ。

 彭董事長は、最も深刻な問題は部品不足で、水不足もあると語った。ただAUOは、水不足については早くから対策済みで、排水の回収率は95%に上り、当面は問題ないと説明した。

 この他、彭董事長は、年末までパネル受注見通しが立っていると述べた。新型コロナウイルス感染症の世界的流行を受け、テレワーク(リモートワーク、在宅勤務)やオンライン学習用の情報技術(IT)製品がよく売れているほか、各国政府がデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進しており、パネル100万~1,000万枚規模の入札案件が相次いでいるためと説明した。

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