世界最大級の通信業界の国際見本市「モバイル・ワールド・コングレス(MWC)」が28日、厳しい新型コロナウイルス対策の下、スペイン・バルセロナ(Barcelona)で開幕した。

 新型ウイルスの流行以降に欧州で開催されたこの種のイベントとしては最大級で、例年より規模を縮小して、4日間の日程で開催される。







開会式にはスペイン国王フェリペ6世(King Felipe VI)とペドロ・サンチェス(Pedro Sanchez)首相も出席した。

 例年2月に開催されるMWCは今年、現地・オンライン同時開催となる。サムスン(Samsung)、ノキア(Nokia)、グーグル(Google)、フェイスブック(Facebook)などの大手は、新型ウイルスへの懸念から現地出展を避け、オンラインで出展した。29日には、大富豪のイーロン・マスク(Elon Musk)氏もオンラインで登場する。



 会場の大規模コンベンションセンターは、新型ウイルス対策の一環として通常10万人程度の入場者数を5万人に制限。例年は8ホールを使用していたが、今年は3ホールのみで、各所に手指消毒剤が設置されている。

 入場には、72時間以内に実施した検査の陰性証明書が必要。参加者は期間中毎日、健康状態申告書に署名しなければならない。初日は会場外の検査場への人の列が終日絶えなかった。

 場内では、高性能なFFP2マスクの常時着用が義務付けられている。一方通行とされているが、床に書かれた順路を示す矢印はほとんど無視されていた。

 今年の参加者数は3万~3万5000人と予想されている。しかし、MWCを主催するモバイル通信事業者の国際業界団体「GSMアソシエーション(GSMA)」のマッツ・グランリド(Mats Granryd)事務局長によると、企業の最高経営責任者(CEO)の参加人数は例年とほぼ同じだという。

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