中国のテレビ大手のTCL科技集団(TCL)は8月9日、2021年1~6月期の決算を発表した。売上高は前年同期の2.5倍の742億9900万元(約1兆2661億円)、純利益は同5.6倍の67億8400万元(約1156億円)だった。上半期だけで売上高は2020年通期の実績に迫り、純利益は同年の通期実績をすでに超えるなど、業績は絶好調だ。
好業績を牽引するのは、主力子会社のパネルメーカー、TCL華星光電技術(CSOT)などが手掛けるディスプレーパネル事業だ。1~6月期の売上高は407億5600万元(約6945億円)と、前年同期の2倍以上に拡大した。TCLによれば、これはパネル業界全体の好景気に加え、同社自身が生産能力を迅速に増強し、製品ラインナップを改善した成果だという。
好業績を牽引するのは、主力子会社のパネルメーカー、TCL華星光電技術(CSOT)などが手掛けるディスプレーパネル事業だ。1~6月期の売上高は407億5600万元(約6945億円)と、前年同期の2倍以上に拡大した。TCLによれば、これはパネル業界全体の好景気に加え、同社自身が生産能力を迅速に増強し、製品ラインナップを改善した成果だという。
2019年までのパネル市場は供給過剰気味で、販売価格が下がり続けていた。ところが2020年の後半を境に状況が一変。(リモートワークの普及などによる需要急増で)パネルの値上がりは業界関係者の予想を超え、過去10年間で最長の価格上昇サイクルを形成している。
中型液晶パネルでもライバルを追撃
TCLの決算報告書によれば、同社が保有する第8.5世代以上の大型パネルの生産ラインは2020年末時点の3本から、2021年6月末には4.5本に増加した。これは、韓国のサムスンディスプレイが江蘇省蘇州市に建設した第8.5世代のパネル工場を2020年8月に買収したことや、広東省深圳市に建設中の第11世代パネル生産ラインの第1期が完成したことによるものだ。
同社は深圳市の生産ラインの第2期に加え、広東省広州市でも第8.6世代の生産ラインの建設を進めており、2025年までに合計6本の大型パネルの生産ラインを稼働させる。大手証券会社の方正証券の調査レポートによれば、全世界の液晶パネルの生産能力に占めるTCLの比率は2021年には約13.8%に達し、世界第2位の規模になった。この比率は、2025年には18.2%に高まる可能性があるという。
TCLは(主にテレビ向けの)大型液晶パネルを得意とするが、IT機器向けの中型液晶パネルではライバルの後塵を拝していた。そこで、広州市に建設中の生産ラインでは中型液晶パネルを主力にする計画だ。大手証券会社の信達証券の調査レポートによれば、この生産ラインが稼働すると、ノートパソコン向けの液晶パネルでTCLの市場シェアは24%まで上昇する可能性があり、世界第2位に浮上するかもしれない。
※記事の出典元はツイッターで確認できます⇒コチラ
※記事の出典元はツイッターで確認できます⇒コチラ
Comment
コメントする