次世代ディスプレーとして期待されるマイクロLEDは、製造コストを削減するため工程時間の短縮が課題となっている。
東レ子会社の東レエンジニアリングは、マイクロLEDチップの製造プロセスを大幅に効率化する装置群を提案。チップ実装、レーザー転写、外観検査などグループの技術を集め、「量産装置のデファクトスタンダード」を目指す。
大画面のマイクロLEDディスプレーの量産化実現には、処理時間の長さがネックとなる。
家庭用の大型4Kテレビには約2500万個のマイクロLEDチップを並べるが、不良率が約1%とすると不良品は約25万個。仮にこの数を1チップずつ拾い上げて配置すると処理に約350時間かかる。これではテレビの量産には対応できない。
東レ子会社の東レエンジニアリングは、マイクロLEDチップの製造プロセスを大幅に効率化する装置群を提案。チップ実装、レーザー転写、外観検査などグループの技術を集め、「量産装置のデファクトスタンダード」を目指す。
大画面のマイクロLEDディスプレーの量産化実現には、処理時間の長さがネックとなる。
家庭用の大型4Kテレビには約2500万個のマイクロLEDチップを並べるが、不良率が約1%とすると不良品は約25万個。仮にこの数を1チップずつ拾い上げて配置すると処理に約350時間かかる。これではテレビの量産には対応できない。
LEDの輝度(明るさ)や波長のばらつき(個体差)も障害になる。ばらつきのまま大量のチップをディスプレーに転写すると、映像むらが生じてしまう。
そこで、東レエンジが開発したのがマイクロLEDディスプレー製造装置「RAP-LLO」だ。1秒間に1万チップの高速レーザー転写が可能。不良のチップはウエハーに残したまま、良品だけを選んで転写するのが特長だ。
グループ会社タスミットの外観検査装置と連携して輝度と波長の情報をチップ単位で把握できる。個体差は、映像にむらが目立たず自然な発光になるよう、人工知能(AI)でチップの転写位置を調整することで解決した。この方式でディスプレーの生産効率は従来比で10倍向上した。
親会社東レをはじめとしたさまざまな材料メーカーと共同で開発して最適な材料を提案できるのも強みだ。実装から検査まで一連の製造プロセスに対応した装置群を提供する。
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