サムスンディスプレーは6月初め頃、テレビ用液晶ディスプレー(LCD)を生産してきた、チュンチョンナムド(忠清南道)アサン(牙山)工場「L8-2」ラインの稼働停止を機に、LCD事業を終了する。1991年、LCD事業に参入して以来31年ぶりとなる。

事業撤退・縮小を決定した背景としては、中国メーカーの低価格攻勢による収益性悪化がある。加えてロシアのウクライナ侵攻と中国の封鎖措置で、テレビやモニター、ノートパソコン用LCDの需要予測値が1日以降、下落を続けている。





サムスンディスプレーは2016年から、牙山キャンパスを皮切りに韓国内外で順次LCD事業を清算してきた。中国の蘇州工場も、中国ディスプレーメーカー、TCL科技集団の子会社であるTCL華星光電技術(CSOT)に売却した。

今回閉鎖する「L8-2」ラインは、付加価値が高いOLED関連の製品を生産するラインへ変わるとみられる。業界の関係者は「サムスンディスプレーはモバイル用第6世代OLEDラインを保有しているが、今後は第8世代ラインも必要なほか、QD-OLEDディスプレーの生産量を増やすためのラインも外せない」と話した。サムスンディスプレーは現在、牙山工場「Q1」ラインでのみQD-OLEDディスプレーを生産している。

※記事の出典元はツイッターで確認できます⇒コチラ