Xiaomiの「Redmi Note 11」は、Android 11ベースのMIUI 13を搭載した、6.43型のスマートフォンだ。有機ELディスプレイを搭載しつつ、実売価格が2万円台半ばという低価格を実現しているのが特徴だ。
ここのところ国内でも名前を聞くようになってきたXiaomiのスマホは、そのコストパフォーマンスの高さで知られる。今回紹介するRedmi Note 11は、エントリークラスながらミドルレンジに近い特徴を備えつつ、実売価格2万円半ばという低価格を実現している。
今回は、筆者が購入した実機をもとに、以前紹介した実売2万円半ばのモトローラの6.4型スマホ「moto g31」と比較しつつ、電子書籍ユースを中心とした使い勝手を紹介する。
ここのところ国内でも名前を聞くようになってきたXiaomiのスマホは、そのコストパフォーマンスの高さで知られる。今回紹介するRedmi Note 11は、エントリークラスながらミドルレンジに近い特徴を備えつつ、実売価格2万円半ばという低価格を実現している。
今回は、筆者が購入した実機をもとに、以前紹介した実売2万円半ばのモトローラの6.4型スマホ「moto g31」と比較しつつ、電子書籍ユースを中心とした使い勝手を紹介する。
■格安スマホながらミドルレンジに近い特徴も備える
まずは同じく実売2万円半ばのAndroidスマホ、モトローラ「moto g31」との比較から。
CPUはSnapdragon 680、メモリは4GBというエントリーモデルらしい構成だが、このクラスの製品には珍しい有機ELディスプレイを採用しつつ、90Hz駆動に対応。またUSB Type-Cポートは33Wの急速充電に対応するなど、2万円台とは思えない充実したスペックが特徴だ。
また公称約179gと、6.43型というサイズからすると軽量で、長時間手に持っていても疲れない筐体も特徴だ。同等サイズのAndroidのリファレンス機であるGoogleのPixel 6が207gなので、その軽さは際立っている。
本製品のような格安スマホに分類される製品は、一昔前だと給電ポートがMicro USBだったり、Wi-Fiが5GHz帯に非対応だったりと、フォームファクタの古さを感じる仕様が混じっていたりもしたが、本製品はそうしたこともない。moto g31との比較においてはストレージ容量の少なさがやや目立つが、メモリカードで補える。
また本稿では取り上げないが、カメラはメイン、超広角、マクロ、深度測定用というクアッド構成なのも特徴だ。背面を見るとフラッシュと併せて5つのレンズがあるかのような外観は個性的で、ものものしい印象すらある。
■ 顔認証と指紋認証の両方に対応。ベンチマークはmoto g31と同等
筐体デザインは特に奇抜といったこともなく、至って標準的だ。写真でも分かるように、モトローラ「moto g31」とはパンチホールカメラを含む外観が酷似しており、見分けるポイントは背面カメラの違いか、側面のGoogleアシスタントボタン(moto g31が搭載)の有無くらいしかない。本稿執筆中もたびたび取り違えそうになったほどだ。
ボタン類は右側面に集中しており、そのひとつである電源ボタンには指紋認証センサーが搭載されている。つまり指紋認証は実質的に右手専用で、画面内や背面など、左右どちらの手でも操作ができる指紋認証に慣れていると、違和感があるかもしれない。このあたりは過去の利用経験によって好き嫌いが出る部分だ。なお顔認証にも対応している。
セットアップの手順は一般的なAndroidのそれで、特に奇をてらったフローはない。アプリは同社独自のアプリが多いが、多くはアンインストールが可能なので、好みで入れ替えればよい。ちなみに電子書籍アプリはプリインストールされておらず、自前で導入することになる。
必要に応じてカスタマイズしておきたいのは、「戻る」ボタンと「メニュー」ボタンの位置だ。本製品はPixelなど標準的なAndroidと異なり、画面下のこれらボタンの配置が逆になっている。これはシステムナビゲーションの設定で変更できるので、必要に応じて標準の配置に戻しておくとよい。
ベンチマークについては、前回のモトローラ「moto g31」よりもスコアが低い場合もあれば、逆に上回っている場合もあったりと、ベンチマークアプリによってバラバラだ。全体的にはmoto g31と同等と言ってよいのではないかと思う。なお実際に使ってみた限りでは、電子書籍ユースのほか、NetflixやYouTubeなどの動作に問題は見られなかった。
■ 電子書籍ユースに便利なカスタマイズ機能を多数搭載
電子書籍ユースについて見ていこう。サンプルには、コミックはうめ著「東京トイボクシーズ 1巻」、テキストは夏目漱石著「坊っちゃん」を使用している。
解像度は409ppiということで、表示のクオリティはまったく問題ない。画面の横幅は実測で67mmと、moto g31(66mm)とほぼ同等。コミックなど固定レイアウトのコンテンツの表示サイズもほぼイーブン、上下にできる余白の面積もかわらない。ちなみにアスペクト比は20:9と、このクラスのAndroidスマホとしては標準的だ。
電子書籍ユースにおける本製品のメリットとしては、画面サイズの割に本体が軽く、長時間持っていても苦になりにくいこと、またAndroidということで、音量ボタンによるページめくりに対応することが挙げられる。ちなみに音量ボタン自体は軽く押しやすいので、連続してボタンを押すことも苦になりにくい。
さて、本製品はカスタマイズ性が高く、電子書籍ユースで重宝する機能も多い。それらをざっと見ていこう。
まずは読書モード。最近のスマホやタブレットではよくある暖色系のライトを強くする機能に加えて、背景に紙のざらざらしたテクスチャーを追加するユニークな機能も備える。目の疲れを軽減するという触れ込みだが、かなり独特で好き嫌いはあるはずなので、まずは試しに使ってみることをお勧めする。
リフレッシュレートは標準が60Hzだが、90Hzに変更することもできる。縦スクロール型の電子書籍を読む場合には、リフレッシュレートは高いほうがスクロール中に画面が読み取れて目が疲れにくいので、活用するとよいだろう(ただし電池の減りは速くなる)。ちなみにアプリごとにこのリフレッシュレートを切り替える機能は用意されていない。
ホームボタンや戻るボタンの長押しに、スクリーンショット撮影など特定の操作を割り当てるショートカット機能も用意されている。ただしアプリの起動を割り当てることはできないので、前回のmoto g31のように、どの画面にいてもボタン一発で任意の電子書籍アプリを起動するという使い方はできない。
同様に、電源ボタンの2度押しなどにも、ジェスチャーショートカットを割り当てられるが、こちらもやはり任意のアプリの起動を割り当てられないので、個人的にはあまりうまい活用法が思い浮かばない。もう少し自由度が高ければ重宝するのではないかと思う。
一方で、電子書籍ユースで実用性が高いのは、アプリのロック機能だ。認証機能を持たないアプリであっても起動時にロックをかけられるので、スマホを手に取った家族や友人が、電子書籍アプリの本棚を覗き見する事態を防げる。
もう1つ、これは機能というより設定だが、画面上部のパンチホールカメラの横一列を黒く塗りつぶして、カメラを目立たなくすることもできる。アプリ別に有効無効を切り替えられるので、天地が余る電子書籍アプリでは塗りつぶし、少しでも一画面の情報量が多いことが望ましい地図アプリでは塗りつぶさないといった具合に、使い分けも可能だ。
なお同社のスマホと言えば、アプリのクローンを作成できる「デュアルアプリ」機能がよく知られている。これは1つのサービスで複数アカウントを切り替えて利用できて便利なのだが、本製品には搭載されていない。
同社の海外コミュニティの書き込みによると、このデュアルアプリ機能は、本製品などメモリ4GB以下の機種をサポートしなくなったとのこと。この機能にこだわってこれまで同社製品を選んでいたユーザーは、買い替えにあたって注意したほうがよいだろう。
■ 抜群のコスパが魅力。ラインナップの後日追加には要注意
以上のように本製品は、抜群に高いコストパフォーマンスが特徴だ。防水防塵やおサイフケータイに対応しない点さえ折り合いが付けば、メインのスマホとしての利用にもなんら遜色はない。64GBというストレージ容量が気になるようなら、メモリカードを追加して補えばよい。
なにより魅力なのは抜群のコスパだ。MVNO事業者では実売2万円台前半という格安で取り扱われており、キャンペーンを組み合わせるとさらに割安で購入することも可能だ。電子書籍の閲覧が一定のウェイトを占めるならば、よい選択肢と言ってよいだろう。
むしろネックとなるのは、同社のスマホはどのモデルをどのタイミングで買えばよいか、判断しづらいことかもしれない。機種自体のスペック差や機能差は比較すれば一目瞭然なのだが、同社はラインナップを一括発表せずに五月雨式に追加してくるので、購入に踏み切るタイミングが読みにくい。
事実、本製品発表からしばらくして、5G・おサイフケータイ・防水防塵に対応した本製品の上位モデル「Redmi Note 11 Pro 5G」が発表されているほどだ。購入にあたっては、海外で先行して発表されているモデルもチェックし、将来予想されるラインナップを把握しておいたほうが、あとで「しまった、こちらにしておけばよかった」と後悔せずに済みそうだ。
※記事の出典元はツイッターで確認できます⇒コチラ
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