Omdiaの「Display Production & Inventory Tracker - June 2022の最新予測によると、世界のディスプレーメーカーの設備稼働率は2022年第3四半期に73%に低下する見通しである。

テレビメーカーは引き続き2022年第2四半期にパネル需要を削減し、2022年第3四半期にはさらにパネル購入計画を縮小する見込みであり、液晶テレビパネルの価格は6月にさらに低い水準まで落ち込んだ。
サムスンは、6月半ばから調達を停止し、近い将来予測される高水準の在庫を回避することを決定した。この決定は、ディスプレイ産業全体に波及する可能性がある。





パネルメーカーは、サムスンのディスプレイ・部品調達戦略の大きな変化への対応とテレビパネル事業の金銭的損出拡大の中で、6月から製造工場の稼働率を大幅に引き下げざるおえない状況だ。
2022年6月と7月のパネルメーカーの月平均稼働率は、設計生産能力全体のそれぞれ70%と69%に落ち込むと予測されている。これは10年間で最低水準である。これまでの過去最低は、供給過剰で市場が低迷した2020年2月の77%だったが、その直後にパンデミックが売上高を押し上げた。

2022年の四半期平均稼働率も過去最低の77%になるとみられ、2022年第3四半期はさらに73%に低下する見通しである。

OmdiaのAlex Kang主席アナリストは「稼働率の低下は固定費の増加に直結し、最終的には製造コストの上昇、収益の悪化という結果につながる。メーカーがあらゆる代価を払ってでも回避しようとしているのはそのためである。パネルメーカーが生産と利益の減少にもかかわらず、稼働率の引き下げを選択したという事実は、現在の価格急落が行き過ぎており、パネルメーカーが採算のこれ以上の悪化に歯止めをかけようとしていることを暗示している」と語った。

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