発光ダイオード(LED)大手の日亜化学工業は温室型の植物工場や大型の殺菌装置向けに高出力のLEDを製品化した。太陽光とLED照明を併用するタイプの植物工場向けに、明るさを従来品の4倍強に引き上げた。殺菌力の高い波長280ナノ(ナノは10億分の1)メートルの深紫外線LEDでは光出力を従来の1.8倍に高め、空気清浄機や浄水装置向けに量産を始める
日亜化学は今春、植物工場向けのLED市場に参入した。「ホルティソリス」のブランドで、まずは建物内に棚を設けて人工光だけで葉物野菜を育てる閉鎖型工場向けのLEDを投入。このほど量産を始めた第2弾は、昼間は太陽光を使い、夜間はLED照明で生育を促す温室型の工場向けを主に想定している。トマトやイチゴなど幅広い作物に対応できる。
1チップあたりの明るさは65ルーメンで、閉鎖型の4.5倍。温室型の植物工場は天井が3~4メートルと高いため、狭い棚の中を照らす閉鎖型より高い出力が欠かせない。同社は基板に高耐熱の素材を採用、蛍光体の組成も見直して改良した。一方で、大きさは縦横1.7ミリ、高さ0.3ミリと、従来品の半分程度に小型化した。
併せて複数のLEDチップを積み込んだパッケージ製品も投入した。24チップ入りの330ルーメン型から、130チップ入りの3020ルーメン型まで幅広いラインアップを用意し、事業者のニーズに応える。3020ルーメンの製品の場合、寸法は縦24ミリ、横19ミリ、高さ2ミリ。徳島県阿南市の本社工場などで量産を始めた。規模や価格は非公表。
同社の植物工場向けLEDは自然光に近い白色がベースで、作業員の目にやさしく、植物の成長度合いが見極めやすい。さらに遠赤色光を加えて生育を促すのが特徴だ。植物は自身が日陰にいると認識すると、より良い光環境を求めて茎や葉を伸ばす。「日陰に届きやすい遠赤色光をあえて加え、植物に避陰反応を促す」(担当者)のが狙いという。
ウイルスの感染力を失わせる不活化や、除菌・殺菌に役立つ深紫外線LEDの高出力タイプ「NCSU434C」も12月から量産を始める。光出力(放射束)が110ミリワットで、電力変換効率は5.4%と、ともに業界最高レベルを達成した。パッケージの寸法は縦横3.5ミリ、高さ1.7ミリで従来品と変わらない。生産規模や価格は非公表だ。
ピーク波長が280ナノメートルと極めて短い深紫外線を活用する。殺菌力に直結する光出力を同社従来品の1.8倍に高めた。殺菌力が強い分、空気清浄機に組み込めば、より大きな風量に対応できたり、同じ性能で装置を小型化できたりする。病院やオフィスビル、公共施設といった広い空間の衛生管理に役立つほか、食品工場の浄水装置などにも活用できるとみている。
深紫外線を出す殺菌用光源としては、これまで水銀ランプが主流だった。だが環境や健康への影響を考慮して、世界的にLEDへの置き換わりが進みつつある。
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併せて複数のLEDチップを積み込んだパッケージ製品も投入した。24チップ入りの330ルーメン型から、130チップ入りの3020ルーメン型まで幅広いラインアップを用意し、事業者のニーズに応える。3020ルーメンの製品の場合、寸法は縦24ミリ、横19ミリ、高さ2ミリ。徳島県阿南市の本社工場などで量産を始めた。規模や価格は非公表。
同社の植物工場向けLEDは自然光に近い白色がベースで、作業員の目にやさしく、植物の成長度合いが見極めやすい。さらに遠赤色光を加えて生育を促すのが特徴だ。植物は自身が日陰にいると認識すると、より良い光環境を求めて茎や葉を伸ばす。「日陰に届きやすい遠赤色光をあえて加え、植物に避陰反応を促す」(担当者)のが狙いという。
ウイルスの感染力を失わせる不活化や、除菌・殺菌に役立つ深紫外線LEDの高出力タイプ「NCSU434C」も12月から量産を始める。光出力(放射束)が110ミリワットで、電力変換効率は5.4%と、ともに業界最高レベルを達成した。パッケージの寸法は縦横3.5ミリ、高さ1.7ミリで従来品と変わらない。生産規模や価格は非公表だ。
ピーク波長が280ナノメートルと極めて短い深紫外線を活用する。殺菌力に直結する光出力を同社従来品の1.8倍に高めた。殺菌力が強い分、空気清浄機に組み込めば、より大きな風量に対応できたり、同じ性能で装置を小型化できたりする。病院やオフィスビル、公共施設といった広い空間の衛生管理に役立つほか、食品工場の浄水装置などにも活用できるとみている。
深紫外線を出す殺菌用光源としては、これまで水銀ランプが主流だった。だが環境や健康への影響を考慮して、世界的にLEDへの置き換わりが進みつつある。
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