パナソニックとソニーの有機EL事業を統合したJOLED(ジェイオーレッド)は印刷方式の独自技術を使って世界で初めて65インチの有機ELパネルを開発した。
技術ライセンス料収入で稼ぐビジネスモデル構築の一環で、2020年に資本業務提携した中国・家電大手TCL傘下の華星光電技術公司(CSOT)と共同で試作した。今後、量産や販売はCSOTが担う。
これまでに製品化したパネルの最大は32インチだった。配線に電気抵抗の低い銅を使うなどして大型化を実現した。JOLEDが得意とする印刷方式は発光材料をインクジェットプリンターのような装置でパネル基板に塗り分ける。
技術ライセンス料収入で稼ぐビジネスモデル構築の一環で、2020年に資本業務提携した中国・家電大手TCL傘下の華星光電技術公司(CSOT)と共同で試作した。今後、量産や販売はCSOTが担う。
これまでに製品化したパネルの最大は32インチだった。配線に電気抵抗の低い銅を使うなどして大型化を実現した。JOLEDが得意とする印刷方式は発光材料をインクジェットプリンターのような装置でパネル基板に塗り分ける。
高価なマスクを使って付着させる蒸着方式に比べ、印刷方式は生産設備が簡易で、大型パネル製造に適する。調査会社などによると、生産コストは一般的に約3割ほど削減できるという。
パネルの品質も印刷方式は色の精度が高く、映像に奥行き感が増す。石橋義社長は「パナソニックとソニーから継承した技術が基になった」と話す。有機ELの世界シェア約8割を持つ韓国勢にはない技術力でビジネス拡大を狙う。
JOLEDは日本国内での有機ELパネル開発を狙って国が主導して15年に設立した。資金力のある韓国や国策で設備を増強する中国におされ、業績は低迷が続く。20年には石川県の工場で世界で初めて印刷方式で有機ELパネルの量産を始めたものの、22年3月期は239億円の最終赤字だった。
有機ELの世界市場は韓国のサムスン電子とLGディスプレーのシェアが高い。英調査会社オムディアによると、21年の出荷額シェアでサムスンは60.1%、LGディスプレーは22.1%。中国勢もシェアを伸ばし、中韓の2国で9割以上を占める。海外メーカーも大型パネルの印刷方式の研究開発に注力している。
※記事の出典元はツイッターで確認できます⇒コチラ
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