日東電工は26日、2023年3月期の連結純利益(国際会計基準)が前期比3%増の1000億円になる見通しだと発表した。従来予想から150億円下方修正した。新型コロナウイルス禍の巣ごもり需要の反動減でスマートフォンやパソコンなどが失速。エレクトロニクス向けの製品の市況が急速に悪化していることが響く。

下方修正してもなお、通期の純利益は過去最高だった22年3月期(971億円)を上回る見込み。
ただ、市場予想の平均(QUICKコンセンサス)の1187億円からは大幅に下回る。
売上高は10%増の9400億円で、従来予想から150億円引き下げた。





伊勢山恭弘最高財務責任者(CFO)は同日の電話会見で「エレクトロニクス関連の市況が全般的に芳しくない」と話した。巣ごもり需要の反動や中国市場などで節約志向が強まり、ハイエンドスマホやパソコンに使う偏光板などの光学材料の需要が振るわない。

米IT大手などはデータセンターへの投資を手控えており、ハードディスクドライブ(HDD)向けの回路基板の需要も減少する。

同日発表した22年4〜12月期の連結決算は、純利益が前年同期比23%増の957億円で、この期間としては過去最高だった。500億円、700万株を上限とする自社株取得枠の設定もあわせて発表した。

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