日亜化学工業はドイツの半導体メーカーと共同で、極めて微細な発光ダイオード「マイクロLED」を使った自動車用ヘッドライトの光源を開発した。小指の爪より小さい発光面に1万6000個余りのLEDを敷き詰め、粒子を個別に制御する。路面に文字や図形を投射したり、対向車がまぶしくないハイビームを実用化したりできる。今夏にも製品の出荷を始める。
電気を制御するパワー半導体大手の独インフィニオンテクノロジーズと2019年から共同開発を進めてきた。このマイクロLED光源をヘッドライトに採用した高級車が、23年中にも同国で登場するという。
光源部品の寸法は13ミリ×20ミリ×1.1ミリ。このうち中心部の発光面は3.2ミリ×12.8ミリで、この中に髪の毛の直径より小さな日亜製マイクロLEDを1万6384個搭載する。このLEDの点滅を1個ずつ制御しながら、部品の温度上昇なども監視する駆動用IC(集積回路)をインフィニオンが開発。両社の技術をすり合わせた。
法律で認められれば、前方の路面上に制限速度を表示したり、進行方向の矢印を映し出したりできる。現状は白と黒の表現だけだが、車のヘッドライトが、離れた場所に映像を投射するプロジェクターの機能も果たす。センサーとの連動で、対向車の人の顔にだけハイビームが当たらないようにしたり、歩行者にあえて直射して危険を知らせたりもできる。
ヘッドライトの光源は、すでに省電力で寿命の長いLEDへの置き換わりが進んでいる。ただ従来のLEDランプでは、ここまできめ細かな「描画」はできない。テレビやカメラと同様に「画素数の多いマイクロLED光源だからこそ、様々な情報を投射できる」と車載事業統括部の黒田浩章部長代理は説明する。
遠くを照らすハイビーム用と近くを照らすロービーム用の2つの光源部品があれば、後はレンズなどとの組み合わせで1つのヘッドライトを構成できる。マイクロLEDは光源が極めて小さいため「ヘッドライトの小型化や薄型化がしやすく、デザイン面の自由度も飛躍的に高まる」(同氏)とみている。
マイクロLEDは日亜化学の本社工場(徳島県阿南市)で生産し、インフィニオン製の駆動用ICと組み合わせて、辰巳工場(同)で光源部品に仕上げる。この光源部品を自動車の照明メーカーに納入。照明会社がヘッドライトに持たせたい機能などをプログラムして、完成車メーカーに納める流れだ。
日亜化学は今夏までに欧州向けに製品出荷を始める。生産規模や価格は明らかにしていない。同社によると、マイクロLEDを使った車載用ヘッドライト光源の量産は業界初という。
※記事の出典元はツイッターで確認できます⇒コチラ
法律で認められれば、前方の路面上に制限速度を表示したり、進行方向の矢印を映し出したりできる。現状は白と黒の表現だけだが、車のヘッドライトが、離れた場所に映像を投射するプロジェクターの機能も果たす。センサーとの連動で、対向車の人の顔にだけハイビームが当たらないようにしたり、歩行者にあえて直射して危険を知らせたりもできる。
ヘッドライトの光源は、すでに省電力で寿命の長いLEDへの置き換わりが進んでいる。ただ従来のLEDランプでは、ここまできめ細かな「描画」はできない。テレビやカメラと同様に「画素数の多いマイクロLED光源だからこそ、様々な情報を投射できる」と車載事業統括部の黒田浩章部長代理は説明する。
遠くを照らすハイビーム用と近くを照らすロービーム用の2つの光源部品があれば、後はレンズなどとの組み合わせで1つのヘッドライトを構成できる。マイクロLEDは光源が極めて小さいため「ヘッドライトの小型化や薄型化がしやすく、デザイン面の自由度も飛躍的に高まる」(同氏)とみている。
マイクロLEDは日亜化学の本社工場(徳島県阿南市)で生産し、インフィニオン製の駆動用ICと組み合わせて、辰巳工場(同)で光源部品に仕上げる。この光源部品を自動車の照明メーカーに納入。照明会社がヘッドライトに持たせたい機能などをプログラムして、完成車メーカーに納める流れだ。
日亜化学は今夏までに欧州向けに製品出荷を始める。生産規模や価格は明らかにしていない。同社によると、マイクロLEDを使った車載用ヘッドライト光源の量産は業界初という。
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