韓国のサムスン電子は今年の世界のスマートフォン市場が昨年に続き収縮する兆候がみられる中でも、高級機種需要に支えられ「ギャラクシー」の旗艦モデルの今年の販売台数が2桁の伸びになると期待している。
世界最大のスマホメーカーであるサムスンは今週、スマホ需要後退が今年も続く可能性があると警告していた。しかしこうした中でも同社は高級製品に軸足を移し、現在アップルに後れを取っている中国などの国でシェアを徐々に伸ばすことにより、業界平均を上回る販売増を達成できると見込んでいる。
世界のスマホ出荷台数は昨年、約10年ぶりの大幅減少となったが、こうした中でもアップルとサムスンが支配する高級機種市場は比較的良く持ちこたえた。サムスンは1日、アップルiPhoneに対抗するハイエンドのSシリーズの最新モデル「S23」を発表。S23はカメラやバッテリー寿命などが改善されている。
サムスンのスマホ部門トップ、盧泰文(ノ・テムン)社長はS23発表前のインタビューで、「今年も困難な状況は続くと予想しているが、再び2桁の伸びを達成するだろう」と発言。「困難の中にあっても、われわれは2022年に市場シェアを拡大できたし、この傾向を維持するだろう。これは当社の主要優先課題だ」と話した。
サムスンは材料費が高騰する中でS23のカメラ機能を大幅に改善したものの、消費者の需要を考慮して価格はほぼ据え置いた。大きな不確定要素は中国だ。
中国はなお世界有数の半導体メモリ購入国だが、同国のスマホ市場は昨年、ゼロコロナ政策の経済への影響などで縮小。今後、同市場が回復するかどうかは不透明だ。同市場のサムスンのシェアは近年1%を割り込んでいるものの、盧氏によれば昨年のハイエンドスマホ市場シェアは大きく伸びた。
サムスンは現在、中国の景気回復に備えて高級機種を重視する新戦略を策定しており、中国消費者向けに発売している高級折り畳みモデルのWシリーズも同戦略の一環だ。
盧氏は「中国でわれわれは中国人顧客が本当に望んでいるものを提供するための基礎を構築している」とした上で、「当社の戦略はハイエンドスマホに重点を置いており、既に若干前進し始めている。同市場での巻き返しに向け、一歩ずつ礎を築いている」と説明した。
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