マサチューセッツ工科大学(MIT)の技術者たちは、より鮮明で欠陥のないディスプレイを作るための新しい方法を開発した。RGB発光ダイオードを横に並べるのではなく、ダイオードを積み重ねて縦長の多色ピクセルを作るという。
一般的にフルカラーLEDディスプレイは、三原色であるRGBのLEDを一組とし、それぞれのLEDは横並びになっている。近年、ピクセルのサイズは小さくなり、より鮮明で高解像度のデジタルディスプレイを実現できるようになったが、トランジスタと同様に、LEDにも小型化と性能の両立に限界が来ている。この限界は、ARやVRデバイスなどの近距離ディスプレイで特に顕著で、ピクセル密度の制限により、ユーザーがピクセル間のスペースに縞模様を知覚する「スクリーンドア効果」が発生することが知られている。
従来のOLEDに変わって小型化が期待されているデバイスにマイクロダイオードがある。これは、従来のLEDの100分の1程度の大きさで、無機単結晶半導体材料から作られるダイオードだ。マイクロLEDは、OLEDよりも性能がよく、消費電力が少なく、寿命が長いという。しかし、マイクロLEDは、赤、緑、青の3色の画素をウェハー上に別々に成長させた後、プレート上に正確に配置し、反射させてさまざまな色調を作り出す必要があるため、製造には非常に高い精度が必要なことがネックになっていた。
この欠点を克服するため、MITのチームは、ピクセル単位の正確なアライメントを必要としない方法を考え出した。この技術は、従来の水平方向のピクセル配置とは対照的に、全く異なる垂直方向へのアプローチだ。今回の研究では、赤色、緑色、青色LEDの超薄膜を成長させたのち、LEDの膜全体をベースウェーハから剥がし、それらを積み重ねて、赤、緑、青の膜のレイヤーケーキを作り、それを4ミクロン幅の小さな縦長の画素に切り分けた。
研究チームは、デモンストレーションとして、縦型LEDピクセルを作製し、ピクセルの赤、緑、青の各膜に印加する電圧を変えることで、1つのピクセルで様々な色を作り出すことができることを実証した。
「この研究により、極薄LEDの成長、剥離、積層が可能であることを示しました。これは、スマートウォッチやVRデバイスのような小型ディスプレイで、生き生きとした鮮やかな画像を作るために高密度のピクセルが必要な場合の究極のソリューションなのです」と、研究チームのMIT機械工学部准教授Jeehwan Kim氏は語っている。
※記事の出典元はツイッターで確認できます⇒コチラ
この欠点を克服するため、MITのチームは、ピクセル単位の正確なアライメントを必要としない方法を考え出した。この技術は、従来の水平方向のピクセル配置とは対照的に、全く異なる垂直方向へのアプローチだ。今回の研究では、赤色、緑色、青色LEDの超薄膜を成長させたのち、LEDの膜全体をベースウェーハから剥がし、それらを積み重ねて、赤、緑、青の膜のレイヤーケーキを作り、それを4ミクロン幅の小さな縦長の画素に切り分けた。
研究チームは、デモンストレーションとして、縦型LEDピクセルを作製し、ピクセルの赤、緑、青の各膜に印加する電圧を変えることで、1つのピクセルで様々な色を作り出すことができることを実証した。
「この研究により、極薄LEDの成長、剥離、積層が可能であることを示しました。これは、スマートウォッチやVRデバイスのような小型ディスプレイで、生き生きとした鮮やかな画像を作るために高密度のピクセルが必要な場合の究極のソリューションなのです」と、研究チームのMIT機械工学部准教授Jeehwan Kim氏は語っている。
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