Hisense 44bac13921816中国のディスプレー産業は「大」から「強」へと進化し、大手企業の世界競争力も大幅に向上している。中でも海信集団(ハイセンス、Hisense)は昨年、テレビの世界出荷台数を16・1%増やして世界第2位となり、世界五大ブランドの中で唯一のプラス成長を実現させた。

 ハイセンスは、19~22年の3年間で世界テレビ出荷台数が4位から2位へと浮上し、強靱(きょうじん)な成長力を見せた。同社の世界での成功の鍵は技術革新にある。

現在のディスプレー業界の競争は製品競争にとどまらない。同社は半導体チップや中核部品、ソフトウエア、ディスプレー技術、クラウドプラットフォーム、アプリケーションサービスを中心とする「縦深型」の産業チェーンを構築。世界のトップ企業と真っ向勝負する実力と気概を備えた。







同社は競争の新常態(ニューノーマル)を受け、世界でハイエンド製品の布石を進め、研究・生産・販売間の協調を強化した。超高画質ULED(ウルトラLED)やレーザーテレビなどのハイエンド製品市場を深掘りし、技術革新を通じてより質の高い製品とサービスの効果的な供給を実現。新たな需要をけん引し、新たな優位性を確立した。自主ブランドの構築も引き続き強化し、地域ごとのユーザーのニーズを十分にくみ取るとともに、ハイエンドブランドの旗艦店を世界で展開し、ハイエンド製品の販路を絶えず拡大した。技術と製品、ブランドがともに力を発揮したことで、同社はさまざまな不確実性が存在する中でも力強い生命力をみせた。

 同社は今後、ハイエンド製品の製造に軸足を置き、ディスプレー技術のイノベーションに注力するとともに、自主ブランドの世界展開を堅持し、世界の産業競争の中で先行優位性を一層強化していく。

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