香川大学-的場祐二(2021年度修士修了)、上村忍教授、舟橋正浩教授のグループ(創造工学部材料物質科学コース)は、拡張π電子系を導入した強誘電性液晶のバルク光起電力効果と分極誘起電界発光に関する新しい成果を日本化学会の欧文誌(Bulletin of the Chemical Society of Japan)に発表しました。
論文が優秀論文(Selected Paper)に選出され、論文に関するイラストが同誌のInside coverに採用されました。
論文題目:Diastereomeric Effect on Bulk Photovoltaic Property and Polarized Electroluminescence in Ferroelectric Liquid Crystals Containing an Extended π-Conjugated Unit
著者:Y. Matoba, S. Uemura, and M. Funahashi,
本学創造工学部舟橋研究室では、拡張π電子共役系を導入した強誘電性液晶を開発しています。この液晶材料は電荷輸送性と強誘電性を示し、従来の接合を利用した光起電力素子とは異なる原理で駆動する太陽電池を実現できます。また、電界発光素子に応用した場合には、分極によって電荷注入が促進されるため、低電界で発光させることができます。極性を反転させることにより電界発光の偏光面を90度回転させることもできます。研究内容の新規性が評価され、優秀論文に選ばれました。強誘電性液晶のバルク光起電力効果は舟橋教授のグループが世界に先駆けて発見した現象であり、国際的に高く評価されています。
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