再エネのコストも下がっており、現在米国で最も安い電力は風力となっている。電気料金が大幅に低下する米国でいま何が起きているのか。そこには電気代が高騰する日本とはまったく異なる実態があった。
<目次>
●2027年には再エネの発電原価はゼロ円に
● 再エネ優位続く米国、EVユーザーが受ける恩恵
●テスラがリードするVPP、参加すれば新たな収入源に
●マスク氏提唱「ユートピア」は「街全体オフグリッド」も可能か
●変革必須も「電力ゼロ円時代=電力会社消滅」とは限らないワケ
米調査会社ラザードによると、2027年には再エネ(太陽光、風力)のLCOE(均等化発電原価)がゼロに近づくという。実際米国の電気料金をソース別に見ると、現時点での1kWhあたりの平均コストは最も安い風力が40セントを切り、太陽光も40セント台半ば。安いとされてきた天然ガスの50セント台半ばを下回る。
最も高いのは、ガスを使うピーカー発電(電力不足時に一時的に稼働される火力発電)だ。ただし、このピーカー発電は現在カリフォルニア州を中心に再エネの蓄電施設に置き換えられつつある。こちらは電池を使うために価格は1ドルを上回るが、それでもピーカー発電よりは安価である。
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