液晶パネル大手、友達光電(AUO)は4日、台南科技工業区のカラーフィルター(CF)工場「C5D」と「C6C」を閉鎖し、他の生産ラインに集約すると表明した。C5D工場とC6C工場はノートパソコン、液晶モニター、テレビ向けパネルを中心に生産していた。
台南市政府労工局は4日、AUOに確認したところ、台南工場は生産ラインが3本あり、従業員は500人、年初来の生産縮小を受け、3~7月に200人の配置転換を検討してきたが、今回100人が早期優遇退職の対象となり、98人が同意したと説明した。

AUOは、最終製品の長期的な需要縮小を受け、新技術や高付加価値製品に注力する方針から、C5D工場とC6C工場を閉鎖することを決定したと説明した。  





台南市政府労工局は、10人が他の工場に異動するほか、生産は継続しないが設備は稼働中のため、30人が設備保全のために工場に残ると説明した。

 4日報道によると、AUOは解雇予告をせずに即時に解雇するため、北部の本社の主管が3日から台南工場を訪れており、従業員はノートPC向けの第5世代工場とテレビ向けの第6世代工場はこの半年間、受注がないと語っていた。

 第5世代のC5D工場は2003年3月に量産を開始、第6世代のC6C工場は05年に量産を開始した。

 新型コロナウイルス特需が終わり、在庫調整が続く中、AUOは第2四半期の純損失が48億700万台湾元(約220億円)まで縮小したものの、5四半期連続の赤字だった。

 パネル大手2社は、生産能力の見直しや人員整理を進めている。

 AUOは今年4月、桃園市龍潭区で主にノートPC用パネルを生産する第5世代のL5A工場を23年第4四半期(10~12月)~24年第1四半期(1~3月)に閉鎖する予定と明かした。L5A工場の月産能力(ガラス基板投入枚数)は6万2000枚。一部タッチパネルとモニター用パネルを生産している。

 パネル大手の群創光電(イノラックス)は、▽第3.5世代生産ライン1本、半導体の先進パッケージング(封止)に、▽第4世代ライン1本、傘下の睿生光電(イノケア・オプトエレクトロニクス)のX線センサー生産に、▽第4.5世代ライン1本、電子ペーパー生産に──転換する計画で、第5.5世代工場は検討中だ。

 イノラックスは今年7月、年齢と勤続年数の合計が65年を上回る従業員を対象に、6月末を期限とする早期退職優遇制度への応募を呼び掛け、300人以上が退職したと認めていた。

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