クラレが9日発表した2023年1〜6月期の連結決算で、純利益は前年同期比9.8%減の218億4200万円となった。2023年12月期通期の純利益予想は据え置いた。純利益は前期比13.5%減の470億円を見込む。アナリスト予想の平均であるQUICKコンセンサスは471億6300万円だった。

クラレは合成繊維大手の一角だが、現在は非繊維製品を収益の柱とする。ビニルアセテートにおいて、光学用ポバールフィルムは、液晶パネルの在庫調整は一巡したものの、大型液晶ディスプレイの需要回復が遅れ出荷が減少した。水溶性ポバールフィルムは、インフレによる買い控えなどの影響により、欧州で個包装洗剤向けの出荷が減少した。

1〜6月期の売上高は前年同期比6.4%増の3809億9800万円、営業利益は同7.6%増の409億7000万円、経常利益は同1.7%増の385億3800万円だった。通期予想に対する第二四半期の進捗率は営業利益で48.8%と過去5年の平均(47.9%)を上回る。

2023年12月期の売上高は前期比7.1%増の8100億円、営業利益は同3.6%減の840億円、経常利益は同6%減の790億円となる見通し。いずれも従来予想を据え置いた。アナリスト予想の平均であるQUICKコンセンサスはいずれも会社予想を下回る。売上高が8004億円、営業利益が828億円、経常利益が790億円。

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