前編で説明したように、「マイクロLED」は外形寸法が100μm角~50μm角と極めて小さい。画素ピッチが1.27mmのディスプレイパネル、言い換えると画素(正方形)の大きさが1.27mm角のパネルを想定した場合に、大きさが50μm角のマイクロLEDが占める面積は0.0025mm2にすぎない。画素の面積は1.613mm2なので、マイクロLEDが画素全体に占める比率は0.155%とごくわずかである。画素全体の99%以上は非発光領域であり、常に「黒色」となる。
従来方式のLEDビデオウォールに使われてきた「パッケージLED」は大きさが1mm角以上ある。同じく1.27mm角の画素を想定すると、1mm角のパッケージLEDが占める比率は79%とかなりの大きさになる。黒色の非発光領域は21%しかない。画素ピッチを1.5mm、画素面積を2.25mm2と大きくしても、パッケージLEDが占める比率は44%、非発光領域が占める比率は56%と黒色領域は半分強にとどまる。
従来方式のLEDビデオウォールに使われてきた「パッケージLED」は大きさが1mm角以上ある。同じく1.27mm角の画素を想定すると、1mm角のパッケージLEDが占める比率は79%とかなりの大きさになる。黒色の非発光領域は21%しかない。画素ピッチを1.5mm、画素面積を2.25mm2と大きくしても、パッケージLEDが占める比率は44%、非発光領域が占める比率は56%と黒色領域は半分強にとどまる。
この「常に黒色」領域の占める比率は、パネルのコントラスト比に大きな影響を及ぼす。例えば「常に黒色」領域が30%~40%のパッケージLEDディスプレイに比べると、「常に黒色」領域が99%を超えるマイクロLEDディスプレイのコントラスト比は、30倍~50倍(およそ100万対1)に達する。
マイクロLEDディスプレイは、複数のパネルを接続するときに継ぎ目がない、あるいは鑑賞者からは継ぎ目が見えない。このため、複数のパネルを組みわせることによって継ぎ目が見えない大型ディスプレイを設計できる。
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