液晶パネル大手、友達光電(AUO)は2日、ドイツの車載空調制御機器メーカー、ベーアヘラサーモコントロール(BHTC)の全株式を6億ユーロ(約940億円)で取得すると発表した。
2024年上半期(1〜6月)に買収完了予定だ。彭双浪(ポール・ポン)董事長は、車載用パネルに限定せず、多様なソリューションを提供すると語った。3日付経済日報などが報じた。

BHTCは1999年設立。▽自動車用デジタルコックピット(スマートコックピット、eコックピット)などの車載HMI(ヒューマンマシンインターフェース)、▽車載空調制御機器、▽電子制御ユニット(ECU)──などを研究開発(R&D)、製造販売している。
ポルシェやメルセデス・ベンツ、BMW、アウディなどに、部品を直接納入するティア1(一次)サプライヤーで、OEM(相手先ブランドによる生産)メーカーと協力関係にある。





 BHTCの本社はドイツのリップシュタットにあり、▽欧州、▽北米、▽中国、▽インド──に工場がある。従業員は2900人。22年の売上高は6億1910万ユーロ、営業利益は1620万ユーロ、純利益は900万ユーロだった。

 AUOの柯富仁・総経理は、BHTCはもともとAUOの顧客で、重要な案件で何度か協力した経験があると語った。AUOは近年、垂直統合を進めており、電気自動車(EV)や自動運転などのスマートモビリティーが、今後10年の自動車産業の成長エンジンになると見通しを示した。

 AUOは、世界3位の車載用パネルのサプライヤーだ。22年の車載用パネル売上高は300億元以上で、23年上半期は200億元近かった。買収完了後、BHTCの売上高200億元が加わり、AUOの車載用売上高は500億元以上になる見通しだ。

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