スウェーデン王立科学アカデミーは4日、2023年のノーベル化学賞を、極めて小さいナノ(ナノは10億分の1)レベルの半導体の微粒子「量子ドット」の基礎を築いた米国の研究者3人に授与すると発表した。テレビの液晶ディスプレーの高精細化を可能にするほか、がんの外科手術で治療する部位の目印としても活用されている。
受賞するのは、フランス出身で米マサチューセッツ工科大のモウンジ・バウェンディ教授、米コロンビア大のルイス・ブルース教授、旧ソ連出身で米ナノクリスタルズ・テクノロジー社のアレクセイ・エキモフ博士の3人。授賞理由は「量子ドットの発見と合成」。
受賞するのは、フランス出身で米マサチューセッツ工科大のモウンジ・バウェンディ教授、米コロンビア大のルイス・ブルース教授、旧ソ連出身で米ナノクリスタルズ・テクノロジー社のアレクセイ・エキモフ博士の3人。授賞理由は「量子ドットの発見と合成」。
量子ドットは、数ナノ・メートルから数十ナノ・メートルの半導体の微粒子。粒子が大きいと赤く、小さいと青く光る。1937年以降、量子ドットの存在は予想されていたが、確認するのは極めて難しいと考えられていた。
80年代に入り、エキモフ氏がガラス材料から、ブルース氏が特殊な液体の中で、それぞれ量子ドットを発見した。93年にバウェンディ氏が高品質な量子ドットの合成方法を開発し、実用化につなげた。
従来の液晶ディスプレーより色鮮やかな映像を作り出せることから、世界中で需要が拡大。次世代太陽電池や量子暗号通信などへの実用化も期待されている。
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