Screenshot 2023-10-31 10.02.34テレビ用液晶パネルの大口取引価格の上昇に陰りがでてきた。9月は大型品が前月比1%高にとどまり、小型品は横ばいだった。
テレビメーカーの在庫が積み上がり、年末商戦へ向けた購買が衰えた。市場では年内に価格の下落局面に入るとの見方が出ている。

大口取引価格は売り手となるアジアのパネルメーカーと、買い手となる国内外のテレビメーカーが毎月決める。

大型品の指標となるTFT55型オープンセル(バックライトがついていない半製品)は、9月の価格が1枚127ドル前後と前月比1ドル(1%)高い。8カ月連続の値上がりだが、上げ幅は縮小した。





小型品の指標となるTFT32型オープンセルは1枚38ドル前後で前月比横ばいだった。3月から6カ月連続で値上がりしていたが、9月でとまった。

テレビメーカーは年末商戦に向け十分な在庫を抱え込んでおり、購買を減らした。だが、パネルメーカーが価格の急落を防ぐために大きく稼働率を落とした結果、購買減でも価格が下がらなかった。

米調査会社DSCCの推定では、9月のライン稼働率は前月比7ポイント減の84%だった。田村喜男アジア代表は「パネルメーカーがシェア重視から利益重視に動いた」と話す。供給側の稼働調整により、価格の下げ幅は緩やかになりそうだ。

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