今更の回顧記事のようです。有料記事です。敢えて全て読む必要はないでしょうけど...「はじめから勝算なかった」って,,,専門家なら当たり前の見方でしたが,,それが何か?.

昨年3月、国主導でつくられた有機ELディスプレーのメーカーが337億円の負債を抱えて経営破綻(はたん)した。この会社には1390億円の税金がつぎ込まれたが、8年間で一度も黒字を達成できずに終わった。在籍した技術者はこう証言する。「はじめから勝算は全くなかった」。失敗はなぜ起きたのか。会社設立に動いた人々の「幻想」を追った。

 経営破綻したのは「JOLED(ジェイオーレッド)」。パナソニックとソニーの有機ELディスプレー事業を統合する形で、2015年1月に誕生した。

 「世界最高水準の技術を結集し、有機EL分野のリーディングカンパニーを目指す」  発足当初の資料には、そんな言葉が並ぶ。





有機ELのディスプレーは液晶より映像が鮮明で、消費電力も低い。薄くて軽く、自由に曲げることもできる。今では多くの製品に使われているが、当時は世界で開発競争が激しくなっていた。

 JOLEDはスマートフォンとテレビの中間である中型のディスプレー市場で、日本の巻き返しを狙っていた。

 ただ、現場の雰囲気は違った。パナソニックから転籍した元技術者の40代男性は、当時をこう振り返った。

 「ビジネスとして勝算がないことは、最初からわかっていました」

 男性は08年にパナソニックに入社。日本の薄型液晶テレビはかつて世界を席巻し、日本のお家芸と呼ばれた。入社したころ、テレビの研究開発は花形部署だったという。

 しかし、リーマン・ショック.....

Read full article (有料記事)