sharp 2024000000-2シャープは6日、2024年3月期の連結最終損益が100億円の赤字(前期は2608億円の赤字)になる見通しだと発表した。従来予想は100億円の黒字で、一転赤字になる。前期の巨額赤字の主因となった液晶パネル事業の苦戦が続いた。

売上高は8%減の2兆3500億円、営業損益はゼロ(前期は257億円の赤字)を見込む。それぞれ従来予想を2100億円、400億円下方修正した。6日、オンラインの記者会見に出席した沖津雅浩副社長は赤字転落の主因について「スマートフォンやパソコンなど向けの中小型パネルの市況回復が想定よりも遅れている」と説明した。





同日発表した23年4〜12月期の連結最終損益は20億円の黒字(前年同期は89億円の赤字)、売上高は前年同期比10%減の1兆7647億円だった。24年1〜3月のパネル事業の苦戦を織り込み、通期は最終赤字となる。

23年4〜12月期の事業別の営業利益をみると、家電やパソコンなどの「ブランド事業」は国内向けテレビが好調に推移し、前年同期の2倍となる461億円だった。一方、液晶パネルや電子部品などの「デバイス事業」は371億円の赤字(前年同期は140億円の赤字)となり、液晶パネルが全体の足を引っ張る構図が鮮明だ。

陳信旭・最高財務責任者(CFO)はパネル事業について「市況は徐々に回復していくが、さらなる努力が必要。商品群の拡大や新技術の導入などを検討していく」と話した。

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