Screenshot 2024-03-11 08.49.56大日本印刷(DNP)は両面採光型太陽電池モジュールの発電量を向上させる「DNP太陽光発電所用反射シート」を開発し、提供を始めた。発電所の地面に敷設し、モジュールの裏面に入射する光を増加させて発電量を高める。実証実験では発電量が約6%向上した。
太陽光発電所の経年劣化に伴い、両面採光型太陽電池モジュールなどの導入で発電量を増やすリパワリングのニーズの高まりに対応する。価格は個別見積もり。2025年度までに累計50億円の売り上げを目指す。

受注生産で、基本は縦1メートル幅のロール状で供給する。太陽電池の発電領域である光の波長400ナノ―1200ナノメートル(ナノは10億分の1)に対して、85%以上の反射率を持つ。光の散乱効果が高く、幅広い太陽の角度に対応する。樹脂製で金属を含んでいない。





シートの表面は平滑で土や泥などの汚れが付きにくく防汚性に優れているため、長期間、シートの反射率を保ちやすい。太陽電池モジュールの信頼性評価に用いる耐高温・高湿試験、耐候性試験により屋外で約10年が経過しても反射率に変化がないことを確認した。機械的強度の劣化もなく、高い耐風性も持つ。

植物が光合成に利用する光の波長の90%以上を遮るため、シートを敷いた地面に対する防草効果もある。太陽光発電を阻害する雑草の除草作業の負荷軽減につながる。

DNPは従来、太陽電池モジュール向けのバックシートや封止材を提供しており、そうした実績を生かして太陽光発電所用反射シートを開発した。同社の営業担当者は「一般的な太陽電池モジュールの変換効率は約20%。同シートの効果はインパクトが大きい」としている。

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