シャープ、KDDI、人工知能(AI)システム受託開発のデータセクションなどの日米4社がAI向けデータセンター構築へ協議を始めることで合意したことが3日、明らかになった。使用するのは、シャープが9月までに生産を停止する液晶パネル工場「堺ディスプレイプロダクト(SDP)」(堺市)の跡地。同社は、かつて最先端だったが需要低迷で経営悪化の元凶となった液晶事業から、市場の急拡大が見込める生成AIに狙いを切り替え、自社の再浮上を狙う。
米オープンAIの「チャットGPT」、グーグルの「ジェミニ」…。
これらの対話型生成AIが基盤とするのは、膨大な文章データを学習した「大規模言語モデル」。自然な文章の作成や要約、対話は学習によって可能となる。その学習に必要なのが、大量のサーバーを設置したデータセンターだ。
SDPの跡地につくるAI向けデータセンターは、完成すればアジア最大規模となる。
図解即戦力 サーバーのしくみと技術がこれ1 冊でしっかりわかる本 [ 横田 一輝 ]
サーバーは、合意したうちの1社である米サーバー大手、スーパー・マイクロ・コンピューターから調達。米半導体大手エヌビディア製の画像処理装置(GPU)の新製品「Blackwell(ブラックウェル)」などを搭載する。調達数は1千台規模となる。
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サーバーは、合意したうちの1社である米サーバー大手、スーパー・マイクロ・コンピューターから調達。米半導体大手エヌビディア製の画像処理装置(GPU)の新製品「Blackwell(ブラックウェル)」などを搭載する。調達数は1千台規模となる。
ブラックウェルは前世代品と比べ電力効率が最大25倍になるなど、性能が飛躍的に向上した。
それでも運用には大規模な電力が必要だが、既存設備があるSDPの跡地につくることで十分な電力の確保が見込めるという。生成AI市場は急速な拡大が予測される。シャープはこれを取り込み、再浮上の追い風としたい考えだ。
シャープはSDPを通じ液晶事業で利益拡大を追求したが、需要の変化を見誤り失敗した。SDPの建設は平成21年。その呉、液晶の需要減や中国・韓国勢との競争激化で収益性が悪化し、シャープは段階的にSDP株を売却したが、28年、台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業に買収された。
令和4年に鴻海の主導でSDPを再子会社化するとシャープは再び赤字に転落。今年5月14日の決算会見でSDPの稼働停止を発表し、AI向けデータセンターに転用する方針を示した。シャープは「急増するAI処理に対応できるデータセンターの構築が求められている」とする。
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