米調査会社のIDCがこのほど公表したリポートによると、2024年1〜3月期の世界スマートフォン出荷台数は3四半期連続の増加となり、市場回復が着実に進んでいることが示された。一方、米アップルは出荷台数を減らし、首位から陥落した。中国市場で苦戦しているようだ。
スマホ市場、着実に回復
同四半期の世界スマホ出荷台数は前年同期比7.8%増の2億8940万台だった。世界スマホ市場は23年に過去10年で最低の出荷台数を記録したが、年後半の成長により徐々に回復し、24年1〜3月期も好況が続いた。
IDCのモビリティー・消費者デバイス調査部門担当副社長のライアン・リース氏は「予想通り、スマホ市場は着実に回復しており、大手ブランドの間で楽観的な見方が広がっている」と指摘する。
スマホ市場、着実に回復
同四半期の世界スマホ出荷台数は前年同期比7.8%増の2億8940万台だった。世界スマホ市場は23年に過去10年で最低の出荷台数を記録したが、年後半の成長により徐々に回復し、24年1〜3月期も好況が続いた。
IDCのモビリティー・消費者デバイス調査部門担当副社長のライアン・リース氏は「予想通り、スマホ市場は着実に回復しており、大手ブランドの間で楽観的な見方が広がっている」と指摘する。
サムスン、首位に返り咲き アップル2位転落
24年1〜3月期のメーカー別出荷台数は、韓国サムスン電子が6010万台だった。前年同期比0.7%減少したものの、24年1月に発売した「Galaxy S24」シリーズが減少幅を小幅にとどめた。これに伴い同社は2四半期ぶりに首位に返り咲いた。
アップルは、23年に年間出荷台数で初の首位に立ち(図1)、同年10〜12月も首位だった。
しかし、24年1〜3月は9.6%減と大きく落ち込んだ。出荷台数は5010万台となり、2位に転落した。中国での販売に苦戦している。
香港の調査会社カウンターポイントによると、アップルのスマホ「iPhone」の24年年初からの6週間における中国販売台数は1年前に比べ24%減少した。
中国において年初6週間でプラス成長したメーカーは、中国ファーウェイ(華為技術)と、20年の米国制裁により同社から分離した中国HONOR(オナー)の2ブランドだけだった。
アップルは、高価格分野でファーウェイとの厳しい競争に直面したほか、中価格帯では、中国OPPO(オッポ)や中国・小米科技(シャオミ)、中国vivo(ビボ)などにシェアを奪われたとカウンターポイントは分析する。
サムスンとアップル、中国勢との競争激化
IDCのリポートによれば、24年1〜3月期における世界スマホ出荷台数の3位以降は、シャオミ、中国・伝音控股(トランシオン)、オッポの順。このうち、シャオミは前年同期比33.8%増、トランシオンは84.9%増だった。オッポは8.5%減少したものの、減少幅はアップルのほうが大きい。つまりアップルは上位メーカーの中で最も落ち込みが激しかった。
上位2社のサムスンとアップルは、今後も高価格帯端末市場で優位性を維持するとIDCは予測する。だが中国ではファーウェイが復活し、シャオミ、トランシオン、オッポ/ワンプラス、ビボが目覚ましい成長を遂げており、上位2社との競争が激化している。
IDCリサーチディレクターのナビラ・ポパル氏は、「スマホ市場は、過去2年の混乱から抜け出し、より強固になって復活している」との見解を示した。消費者はスマホをより長く保有することを念頭に、より高価な端末を選ぶようになっている。これにより平均販売価格 (ASP) が伸びている。
各メーカーについては、「シャオミは過去2年の大幅な落ち込みから力強く復活している。トランシオンは国外市場で急成長しており、今やトップ5の常連だ。上位2社はいずれもマイナス成長だったが、サムスンは全体的に過去数四半期よりも有利な状況にある」と指摘する。
※記事の出典元はツイッターで確認できます⇒コチラ
※記事の出典元はツイッターで確認できます⇒コチラ
Comment
コメントする