ジャパンディスプレイは、一つの画面で異なる映像を見せる、自動車用液晶パネルを発表した。タッチする人を識別し、誤操作を防ぐ。専門家は、新技術をユーザーの「強いニーズ」に結びつけることがビジネス成長の鍵を握ると指摘する。
一つの液晶パネルの画面に、異なる二つの映像を同時に流せる商品が登場する。
ジャパンディスプレイが発表した自動車用の新たな液晶パネルは、運転手と、助手席に座っている人に、一つの画面でそれぞれ別の映像を見せることができる。
一つの液晶パネルの画面に、異なる二つの映像を同時に流せる商品が登場する。
ジャパンディスプレイが発表した自動車用の新たな液晶パネルは、運転手と、助手席に座っている人に、一つの画面でそれぞれ別の映像を見せることができる。
高橋記者:
運転席からは、画面を切り替えることができますが、助手席からは画面を操作することができません。
世界初の技術により、パネルをタッチする人を識別し、助手席にいる人が、運転席側のカーナビの画面を誤って操作してしまうことを防ぐ。
ジャパンディスプレイ・福永事業部長:
全車種に、このディスプレイを必ず1枚というところが、私たちの最終的な目標になるかと思っております。
このディスプレイを搭載した自動車は、2025年に発売される予定だ。
「無くては困る」=真の競争力
「Live News α」では、デロイト・トーマツ・グループの松江英夫さんに話を聞いた。
海老原キャスター:
世界初の技術ということですが、こうした日本の優れた技術を、今後さらに活かしていくためには、どうしたら良いのでしょうか。
デロイト・トーマツ・グループ・松江さん:
このような新しい技術をビジネスの成長に結びつけていくうえでは、ユーザ側の「強いニーズ」に上手く結びつけられるかが重要。「優れた技術」×「強いニーズ」によって、新しいソリューションに出来るかが鍵を握っています。
車載用のディスプレイにおいては、EV化とともに省電力ニーズや、車内空間の自由度が増すことによって、体験価値を高めるニーズ、さらに自動運転化における安全対策ニーズなど、さまざまなニーズに応える必要性が高まっています。
ユーザーにとって「あったらより良い」という程度ではなく、「無くては困る」という“強いニーズ”に結びつけられてこそ、真の競争力につながると思います。
海老原キャスター:
確かに「無くては困る」と感じてもらえれば、相当な競争力になりそうですね。
松江さん:
“強いニーズ”に紐付けるうえでは、ディスプレイが「人間の能力を拡張する」ことにつながるかどうかが、鍵を握ると思います。
海老原キャスター:
人間の能力を拡張するというのは、どういうことでしょうか。
松江さん:
実はディスプレイは、機械と人間を繋ぐ「インターフェース(接点)」の役割を担っているので、人間がディスプレイを見たり、触ったりすることで行動が変わる、いわば人間の能力を高めることに貢献する役割が期待されると思います。
例えば、モビリティ分野での強いニーズの一つに、安全対策があります。
歩行者等の危険な状況を、前もってディスプレイに表示することが出来れば、事故を未然に防ぐことが出来る。自分が行きたいルートをフロントガラスに表示することが出来れば、迷うことなく進路を選択できたりと、安全運転の能力を高めることへの貢献が期待できます。
これから新技術が発展し、ディスプレイが人の能力を高めることによって、ビジネスとしても成長していくという展開を期待します。
海老原キャスター:
Comment
コメントする