光の吸収率が99.3%という木材ベースの素材「Nxylon」を開発したと、ブリティッシュコロンビア大学の研究チームが発表しました。研究チームによると、このNxylonは全く関係のない研究の実験中にたまたま発見されたものだそうです。

ブリティッシュコロンビア大学のフィリップ・エバンス教授と博士課程の学生であるケニー・チェン氏は、高エネルギープラズマを使って木材のはっ水性を高める実験を行っていたとのこと。しかし、この高エネルギープラズマを、木材の繊維を垂直に切断した面に使用したところ、表面が真っ黒に変色したことに気付いたそうです。







以下の上段はシナノキ材の繊維に対して垂直に切断した面に、下段は繊維に対して平行に切断した面にプラズマ処理を施した様子です。左から右に向かうに従ってプラズマの出力が高くなっており、特に上段右端のfは年輪がほとんど見えなくなるほど黒くなっていることがわかります。
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その後、テキサスA&M大学の研究者らが測定したところ、この真っ黒に変色した木材はプラズマ処理により木材表面の構造が変化し、可視光線の99.3%を吸収するようになっていたことがわかりました。そこで、研究チームはこの新しい素材に研究の焦点を移したとのこと。

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