東京都江東区にある中央防波堤エリアに、海水面を使った「洋上浮体式」の太陽光発電設備が浮かんでいる。
この設備は三井住友建設が設置した。東京都政策企画局が主導する「東京ベイeSGプロジェクト 先行プロジェクト」に採択され、2023年11月に設置した。国内では初めての洋上における浮体式太陽光発電の実証になるとしている。
同プロジェクトには東急不動産も採択されている。両社の浮体式太陽光発電設備は近くに設置されている。
三井住友建設は淡水の内水面を利用する水上太陽光発電向けに、太陽光パネルを水面に浮かべるための部材であるフロートを製造・販売している。また、農業用などのため池の水面を借りて、この自社製のフロートを使った太陽光発電事業にも取り組んでいる。
三井住友建設は淡水の内水面を利用する水上太陽光発電向けに、太陽光パネルを水面に浮かべるための部材であるフロートを製造・販売している。また、農業用などのため池の水面を借りて、この自社製のフロートを使った太陽光発電事業にも取り組んでいる。
東京湾の中央防波堤エリアの実証設備では、フロートの構成やフロートの係留方法について、これまで池で採用してきた方式とは異なる手法により、海の環境に適したフロートや係留、発電システムのあり方などについて検証していく。
東京都は、太陽光発電の導入を推進してきたものの、商業ビルなどを建てた方が投資効率に優れるという首都圏ならではの理由から、野立ての太陽光発電所の設置は限られている。そこで住宅やビルなど建物屋根への導入を促す施策が多い。
一方で、都内には貯木場の跡や運河も多い。これらは海といっても外洋ではない。波はそれほど高くなく、風もそれほど強くない。貯木場の跡などは船の通行もあまりないなど、利用用域が比較的しっかり区分けられている。
そこで、技術や制度の面で太陽光発電設備をその水面に設置できるようになれば、比較的容易に発電事業が可能になるのではないかと三井住友建設では期待している。
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