シャープの種谷元隆・最高技術責任者(CTO)は6日、電気自動車(EV)事業に「数年以内に参入することを検討している」と語った。親会社である台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業と連携し、シャープブランドでEVを開発する可能性も排除しないとした。
種谷氏は17〜18日に都内で開く自社の技術展示会「シャープ テックデー」の説明会で、1万点程度の部品で構成するEVの「バリューチェーンの中のどこかに参入する」方針を明らかにした。
自社の人工知能(AI)やセンサー技術の活用を想定する。鴻海との役割分担については今後詰める。
まずはシャープが鴻海のEVプラットフォームを基に企画したEVのコンセプトカーを展示会で公開する。全長約5メートルの車体の製作にはEVスタートアップのフォロフライ(京都市)が協力した。
車内後方にシャープ製の液晶ディスプレーを設置する。停車時に後部座席を後ろ向きに回転させれば、シアタールームやリモートワーク用の空間として活用することができる。
シャープの展示会は2023年に続いて2回目。前年より約2割多い50強のテーマを出展する。相手の話す内容をAIが他言語に翻訳して画面上に表示する機能を搭載したメガネ型端末など用意した。展示会を通じ、生成AI技術などの協業先の発掘も目指す。
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