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8月30日、東京都内で開かれた「台日科学技術ダイアログ」を聴講した。自民党半導体戦略推進議員連盟の甘利明会長など政治家、学者、経営者が登壇し、台湾積体電路製造(TSMC)の熊本県への工場進出で盛り上がる日台の半導体連携などを議論する場となった。
台湾では5月20日、2期8年続いた蔡英文政権に代わり、頼清徳政権が発足した。与党は民主進歩党(民進党)のままであり、親米・親日を軸とした近年の対外政策は変わらないものの、多くの重要閣僚が交代した。
日台関係者の間では、郭氏の経済部長起用が注目人事の一つだとされている。これは郭氏が入閣直前まで台湾最大級の半導体材料・設備商社の董事長(会長)を務めてきた実業家で、かつ日本語を操る知日派である珍しさが大きな理由だ。






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「私が経済部長に就いたのは、台湾にとって極めて重要な半導体の仕事に40年にわたり従事してきたからだ。直前まではTSMCの最大サプライヤの経営トップであり、主に日本の材料や設備を販売してきた」。郭氏は基調講演の冒頭、その経歴を披露した。さらに「TSMCの成功は当然、彼らの努力のたまものだが、質の高い材料・設備を供給してくれた日本メーカーにも感謝せねばならない」との見立てを語った。
郭氏は約30分に及んだ講演で、日本のサプライヤとして信越化学工業、東京エレクトロン、キヤノン、東京応化工業、SUMCOという具体名を挙げた。技術面でも、TSMCの2.5次元パッケージング技術「CoWoS(Chip on Wafer on Substrate)」が人工知能(AI)半導体の進化に欠かせないことなどに言及した。いずれも原稿を読み上げた風ではなく、自然に発言しており、筆者には実務経験に基づき半導体ビジネスを熟知していると感じられた。
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台湾の経済発展と日本 砂糖とパイナップルからTSMCへ (日台関係研究会叢書) [ 浅野和生 ]
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