船井電機UF32A船井電機は2000年代からアメリカのBEST BUY(ベストバイ)に液晶テレビのOEM供給をしていました。
その後自社ブランドのテレビも売り出しました
が、いかんせんブランドがうまく確立されませんでしたね。OEM専業でいたらどうだっのでしょうね?



かつて「世界のFUNAI」と呼ばれた大阪の家電メーカー「船井電機」が経営に行き詰まり、24日、裁判所から破産手続き開始の決定を受けました。

1961年に設立された「船井電機」は、テレビやビデオといった映像機器をはじめ、プリンターやエアコンなど幅広い事業を展開し、2000年には旧東証1部に上場しました。

「世界のFUNAI」とも呼ばれ、会社のホームページによりますと2002年に生産を始めた液晶テレビの事業では、北米市場でトップシェアを獲得したこともあったということです。

しかし、中国メーカーなどとの間で販売競争が激しさを増す中で、業績が悪化し、2021年には出版を手がける東京の会社の傘下に入り、上場廃止となりました。








破産管財人によりますと「船井電機」は24日、東京地方裁判所から破産手続きの開始決定を受けたということです。

船井電機がことし8月に公表した昨年度の決算によりますと、最終損益は131億円の赤字、ことし3月末時点の負債総額は461億円となっています。


「船井電機」とは

船井電機は、船井哲良氏が、1951年に個人経営のミシンの卸問屋「船井ミシン」を創業したのがはじまり。ほどなくミシンの自社生産・海外輸出を行うようになり、59年にトランジスタラジオの製造に乗り出す。91年にアメリカに進出し、テレビの販売を開始。中国で生産されたVHSデッキを内蔵したフナイの激安「テレビデオ」は、市場を席巻した。2000年には船井哲良氏は日本人として初めて米国版長者番付であるフォーブスの「Billionaires」に名前が載ったほどだった。  

また、国内では船井哲良社長はヤマダ電機の山田昇社長と個人的な縁があり、06年にヤマダ電機と業務提携。その後、いったん提携関係は解消されたが、17年に再提携し、船井電機の屋台骨を支えている。  

だが、2010年代以降、中国・台湾メーカーとの競争が激化し、フナイの激安テレビデオをもってしても利益を上げられなくなった。さらに16年にフィリップスの家電事業買収が破談となり、175億円の違約金を支払うことになった。船井電機は特別損失を計上するなど2年続けて赤字に転落。3年間に社長が3度代わるなど、経営が混乱した。  

その混乱のただ中の17年7月、創業者の哲良氏が死去。相続した長男の船井哲雄氏(医師、旭川十条病院院長)は、船井電機顧問の板東浩二氏(元NTTぷらら社長)の仲介により、出版会社、秀和システムグループ代表の上田智一氏に経営を託した。上田氏は21年5月に船井電機をTOB(株式公開買い付け)で買収し非上場化、同年7月に船井電機の社長に就いた。  

船井電機を買収した上田氏は、業績が悪化していたテレビ事業からの脱却を掲げ、23年4月、脱毛サロン「ミュゼ」を展開するミュゼプラチナムを買収。美容事業を新たな柱に据えた。  

船井電機のつまずきは、このミュゼ買収に始まる。上田氏は買収したミュゼを1年弱後の24年3月に売却している。「実はミュゼプラチナムはネット広告会社に対して多額の負債を抱え、船井電機がこれに連帯保証をしていた。この債務の返済が進まず、ネット広告会社が東京地裁に対し、船井HDが所有する船井電機の株式の仮差し押さえを申し立てていた」(大手信用情報機関)。


テレビなど「ヤマダデンキ」に供給
船井電機は「FUNAI」ブランドのテレビなどを大手家電量販店の「ヤマダデンキ」に供給しています。

これについて「ヤマダデンキ」は「船井電機の今後の動向を注視してまいります。これまでに販売したFUNAIブランド製品のアフターサービスについては、お客様にご迷惑をおかけすることのないよう販売店として責任をもって対応してまいります」とコメントしています。

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