
OPPO A3 5Gといえば、発表会時に画面でクギが打てる頑丈な機種とアピールされていたので、そうした記事が記憶にあるという読者もいるかもしれない。一方でスペックは控えめで、CPUにMediaTek Dimensity 6300、4GBメモリー、6.7型液晶(120Hz対応)の画面解像度は1604×720ドットといった具合で、製品への期待度はさほど高くないという声も見られた。
実際にDimensity 6300も性能はと言うと、ベンチマークの数値で見ると、同価格帯のライバルと言えるシャオミ「Redmi 12 5G」に搭載するSnapdragon 4 Gen 2の方が若干数値が高いくらいだ。
実は筆者も期待度がやや低めだった1人なのだが、実際に手にしてみると、頑丈という印象よりも、189gとあまり重くないボディーに、スペックを言われないとさほど気にならない画面解像度、そして解像度の関係もあってか想像よりもサクサク動くことから、「意外に使える機種」というのが第一印象だった。
もちろん「サクサク動く」の定義は人によってさまざまではある。筆者の基準の1つとしては、アプリを複数開いたあと、ホームボタンを押してホームに戻るまでの間があるかどうか。
エントリークラスの製品だとここに大きな間が存在することが多い。ホームアプリや各種アプリのインストール数、使用状況によって変化はするが、メイン機として使うためにひととおりのアプリを入れた状態で、ホームボタンを押してから2~3秒かかってしまうようでは、やはり実際の操作感に響く。
ところがOPPO A3 5Gはそうした嫌な間がなく、ホームボタンを押せばサッとホームに戻る。初期状態でサクサク動くのは当たり前なので、筆者がよく使うアプリを導入するなど、環境を作った後でもその状態はほとんど変わらなかった。
前述のRedmi 12 5Gでは、8GBメモリーのモデルでも複数アプリを開いた後にホームに戻る際、一瞬もたつくことがある。実際には、使いこんで何ヵ月も経つと状況が変わってくる可能性もあるが、OPPO A3 5Gはなかなか使える機種という判断になった。
そして格安SIM好きにとって、OPPO A3 5Gの大きなメリットが物理SIMが2枚使えること。最近のデュアルSIM機はnanoSIM+eSIMで物理SIMは1枚だけというものが主流だが、OPPO A3 5GはnanoSIM×2とnanoSIM+eSIMのどちらも可能なのだ。
たとえば、3年ほど前に大きな回線トラブルが続いたことがあって、予備回線の活用が話題になった。最近は大きな障害がないが、大きな障害が油断したころにやってくる。非常時には物理SIMの差し換えができるとやはり便利だ。
そもそも、非常時にeSIMの発行とアクティベーションのシステムが正常に動いているとは考えにくい。eSIMの登録にもネット回線が必要なため、非常時にeSIMを交換するのは無理だと想定するのが自然だろう。
また、eSIMを事前に入れていたとしても、自分の1枚目のSIMとeSIMの通信事業者が同時にトラブルを起こす可能性がないとも言い切れない。そうした場合に、物理的なSIMの差し換えだけで回線を変えることができて、しかも2枚入る本機は価値があると言える。
市場にはOPPO A3 5Gよりも価格では下の製品もあるが、実際に1台目のスマートフォンとして使うのなら、普通に動く性能とFeliCaやNFCへの対応が必要になるため、OPPO A3 5Gが事実上最も安価な1台とも言える。
現在、本機を大手家電量販店で単体購入する3万2800円(+10%ポイント還元)前後の値段が付いているが、格安SIMを含め回線購入と同時ならばもう少し安く買うこともできる。
前述のRedmi 12 5Gやモトローラ「moto g64 5G」という強力なライバル機も存在するが、OPPO A3 5Gはこのなかで最も新しいだけでなく、画面でクギが打てる(もちろんそうした行為を推奨しているわけでない)というほどの頑丈性能に気に入ったなら、選んで損はないモデルと言えそうだ。
※記事の出典元はツイッターで確認できます⇒コチラ
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