tEgOzKVC世界最大級のテクノロジー見本市「CES 2025」(2025年1月7~10日、米国ラスベガス)に出展したパナソニックホールディングス(以下、パナソニックHD)のブースでは、「発電するガラス」を前に多くの来場者が足を止めていた。同社が次世代太陽電池の本命と位置付ける「ペロブスカイト型太陽電池」の展示だ。

一見すると、ブラインドがついた普通の窓のようだが、よく見るとガラスに茶色いインクが貼り付いている。これが発電する素子になっている。
発電した電気は、透明の導電性酸化膜を通って窓枠の中に配置した電極から取り出す仕組みだ。










ガラスに発電素子を直接印刷
 パナソニックのペロブスカイト型太陽電池は、インクジェット式のプリンターを使って発電素子をガラスに直接印刷して造る。印刷面はもう1枚のガラスで挟むことで保護する。

 ガラスに印刷する製造方式は、フィルム形状のペロブスカイト型太陽電池と比べて「耐久性が高く、建材ガラスの用途に向く」(同社GX本部グリーンイノベーションセンターペロブスカイトPV開発部長の金子幸広氏)という。具体的には「発電効率の低下は、年間1%未満ほど」(同氏)だという。これは、シリコン系太陽電池の耐久性と比較して同程度か、少し悪いくらいだ。

 フィルム形状のペロブスカイト型太陽電池は、国内では積水化学工業などが開発を進めている(図2)。耐久性は、積水化学工業の開発品において、10年の耐用年数相当とうたう。これはシリコン系太陽電池の半分程度である。

 ただし、フィルム形状のものは、軽量かつ柔軟なため、耐荷重の低い屋根や曲がった構造物など、従来設置が難しかった場所への導入が可能という特長を持つ。

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