パナソニックホールディングス(HD)は10日、国際オリンピック委員会(IOC)との最高位スポンサー契約について、12月末の期間満了をもって終了し延長しないと発表した。パナソニックHDとIOCが合意した。経営環境や業務内容などを考慮した決定としている。

パナソニックHDは社名が松下電器産業だった1987年に五輪のスポンサーとなって以降、37年間スポンサー契約を続けてきた。放送用カメラや開会式の演出で使われる業務用の大型プロジェクターなどを五輪に納入している。パリ五輪では新種目のブレイキンの会場で、「テクニクス」ブランドのターンテーブルも使われた。

パナソニックHDは業務用の大型プロジェクター事業をオリックスに売却する。かつて主力製品だったテレビなどが事業全体に占める割合も下がっており、事業内容と五輪との相乗効果などを考慮してスポンサー撤退を決めたとみられる。