Screenshot 2025-03-04 12.20.18EV(電気自動車)用の車載電池で世界最大手のCATL(寧徳時代新能源科技)の躍進が止まらない。韓国の市場調査会社SNEリサーチが2月13日に発表したデータによれば、CATLは2024年に生産された新車への車載電池の搭載量ランキングで、「中国を除くグローバル市場」のくくりでも初めて首位に躍り出た。

 具体的には、2024年に中国国外で生産された新車に搭載されたCATL製電池は97.4GWh(ギガワット時)と前年比10.9%増加、市場シェアは27.5%と前年より0.5ポイント上昇した。

 これに対し、2023年まで首位だった韓国のLGエナジーソリューションの搭載量は88.8GWhと前年比1.0%の微増にとどまった。その結果、市場シェアは24.6%と前年より2.9ポイント低下し、CATLに逆転を許した。








■名実ともに世界トップ

 CATLは「中国を含むグローバル市場」のくくりでは8年前から不動の首位を維持している。だが、これは突出して規模が大きい中国市場で4割を超えるシェアを持つためだった。今回、中国を除くグローバル市場でも首位を獲得したことは、CATLが名実ともに世界トップの称号を手に入れたことを意味する。

 上位2社以外では、韓国のSKオンが中国を除くグローバル市場のランキングで第3位に入った。同社の2024年の搭載量は39GWh、市場シェアは10.8%だった。

 韓国メーカーではサムスンSDIも第5位にランクイン。2024年の搭載量は29.5GWh、市場シェアは8.2%だった。2023年と比較すると、SKオンの市場シェアは0.1ポイントの微増、サムスンSDIは2.1ポイント低下した。

 日本メーカーからはパナソニックが第4位に、プライム プラネット エナジー&ソリューションズ(PPES)が第9位にランクインした。PPESはトヨタ自動車とパナソニックの合弁会社で、現在は主にHV(ハイブリッド車)向けの車載電池を開発・生産している。

 パナソニックは中国を除くグローバル市場での2024年の搭載量が35.1GWhにとどまり、前年比18%の大幅減を記録。その結果、市場シェアは前年より3.7ポイント低い9.7%に縮小し、SKオンに抜かれて順位を1つ落とした。一方、PPESの搭載量は7.4GWhと同29.8%増加、市場シェアは2.0%と同0.2ポイント上昇した。

■テスラも上位10社入り

 2024年のランキングでは、EVの完成車と車載電池の両方を手がける自動車メーカーの台頭も目立った。

 中国のEV大手のBYD(比亜迪)は電池が祖業であり、中国の車載電池市場ではCATLに次ぐナンバー2だ。同社は中国を除くグローバル市場でも搭載量を大きく伸ばし、前年の2.2倍の14.8GWhに拡大。4.1%の市場シェアを獲得して第6位にランクインした。

 アメリカのEV大手のテスラはパナソニック、LGエナジーソリューション、CATLなどから電池の供給を受けるとともに、「4680」と呼ばれる大容量電池の自社開発を手がけている。同社は“電池メーカー”としても今回初めてトップ10入りし、BYDに次ぐ第7位につけた。

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