
「経営悪化により、株主、取引先、従業員の皆さまに多大なる迷惑を掛けた。深くおわびする」。15日、都内で開かれたJDIの決算会見でキャロン氏は冒頭、こう謝罪し、他の幹部とともに深く頭を下げた。
キャロン氏は、生産を集約する石川工場の利点について、来年3月をめどに生産を終了する主力の茂原工場(千葉)と比べて工場の規模が小さいことから「石川の固定費は茂原の4分の1だ」と述べ、競争力向上が期待できるとの見方を示した。
ただ、2025年3月期に11年連続で最終赤字となった「日の丸液晶」の黒字化は、容易ではないと見る向きは多い。
JDIは今回、石川工場を含む国内の全拠点で希望退職者1500人程度を募る。これまでにも、20年に白山工場(白山市)をシャープなどに売却し、鳥取工場(鳥取市)も今年3月に生産を終了するなど、工場の閉鎖や人員削減を繰り返してきた経緯がある。
●希望退職を6月募集
JDIの希望退職の募集期間は6月16日〜8月25日。退職予定日は7月31日以降で、退職加算金の支給や再就職の支援を行う。募集人数は国内従業員2639人の半数を超える。
●従業員「うまくいったためしない」 知事「大変心配」
馳浩知事は記者会見で「大変心配をしている。大量の人員削減といった言葉が聞こえてくると、その次を不安視する」と述べ、危機感を強めた。石川工場でも退職者が発生するとみられるため「雇用の場について、必要な相談や支援を行っていく必要がある」と強調した。
石川工場がある川北町の前哲雄町長は「経営が厳しく、人員削減は仕方ない面があるだろう」と冷静に受け止めた。JDI側から町への説明はないといい、今後も石川工場が稼働し続けることを願った。
同町商工会の山本邦彦会長は「人員削減で経営回復してもらいたいが、会社は大丈夫なのかと不安になる」と漏らした。
石川工場に勤める50代男性社員は報道で人員削減を知ったといい「(削減は)初めてのことではないが、規模に驚いた」と話した。経営再建策については「うまくいけばいいが、これまでうまくいったためしがない」と不安を口にした。
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