ジャパンディスプレイは、車載用ディスプレイ関連事業を新設分割により設立する子会社「株式会社AutoTech」に承継させることを決議した。この件は6月21日開催予定の第23回定時株主総会および普通株主による種類株主総会に付議される予定だ。新設分割は、ジャパンディスプレイを分割会社とする単独新設分割となる。効力発生日は2025年10月1日を予定している。
新設分割の目的について同社は、厳しい過当競争が続くディスプレイ産業への依存による慢性的な赤字体質から脱却するため、大きな戦略的転換が必要だとしている。
同社はディスプレイ事業の早急な黒字化を図るとともに、センサーおよび先端半導体パッケージングという高成長分野への参入を進め、「ディスプレイ専業メーカーから『BEYOND DISPLAY』への進化」を遂げる新戦略を推進している。
この戦略実現のため、車載事業を新設するAutoTechへ移管し、独立した経営判断と迅速な意思決定を可能にする。また、外部からの資金調達の可能性を広げ、他社との協業も含めた将来の戦略的選択肢を拡大するため、会社分割による子会社化を選択した。
新設会社AutoTechは、新設分割に際して普通株式1000株を発行し、そのすべてをジャパンディスプレイに割当交付する。なお、本新設分割による資本金の増減はなく、ジャパンディスプレイが発行済みの新株予約権についても変更はない。
AutoTechは車載事業に係る資産、債務、雇用契約その他の権利義務のうち、新設分割計画書において定めるものを承継する。また、ジャパンディスプレイからAutoTechに承継される一切の債務については、新設会社が免責的に債務を引き受ける。
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