
ウルフスピードは複数の債権者から提示された法廷外での債務再編案を拒否した後、チャプター11による再建計画の策定を目指しているという。
ウルフスピードは財務面に問題を抱えており、以前から事業継続に疑義が呈されていた。同社はリストラなどを決めたものの、厳しい状況を抜け出せなかった。
SiCでは、中国勢の成長も著しい。ある業界関係者は「SiCにおいて、デバイスやウエハー、装置での中国メーカーの実力は相当高い」と話す。足元では中国のウエハーメーカーが日本企業への拡販を進めているようだ。コスト競争力がある中国製品の登場で、SiCは価格低下が進んでいる。競争環境は激しさを増している。
ルネサスも影響を受けそうだ。2023年にウルフスピードと10年間のSiCウエハー調達契約を結び、預託金として20億ドルを支払っている。ウルフスピードのチャプター11適用が決まれば、ルネサスが減損損失を計上する可能性がある。
ルネサスはまた、ウルフスピードから調達したウエハーを使い、25年から高崎工場(群馬県高崎市)でSiCパワー半導体の量産を始める計画だった。ルネサスは現状で量産開始を遅らせており、短期での影響は少ない。だが、今後のウエハー供給に不安定さを抱える点はリスクだ。
中国勢との競争では、ロームや富士電機なども価格や部材の安定供給といった部分で磨きをかけなければならない。SiCパワー半導体はサプライチェーン(供給網)を含めた戦略の再考が求められる。
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