January 09, 2026
反強磁性体で電流による電子の液晶化を実証―エレクトロニクス応用可能な電気抵抗変化として世界初観測―

近年、自発的な磁化を持たない反強磁性体は、耐磁場性などの利点から次世代デバイスへの応用が期待されています。
現在の開発の主流は、磁化を持つ強磁性体と同様に時間反転対称性のみが破れた反強磁性体です。
一方、空間反転対称性も同時に破れる特殊な反強磁性体では、強磁性体とは全く異なる電子状態となるため、新原理の電気伝導が予言されていましたが、実験的な証拠はこれまで得られていませんでした。
栁瀬陽一 理学研究科教授は、酒井英明 東北大学教授(研究開始時:大阪大学准教授)、宮本雄哉 大阪大学修士課程学生(研究当時)、木俣基 日本原子力研究開発機構研究副主幹(研究開始時:東北大学准教授)らと共同で、時間・空間反転対称性のいずれも持たない反強磁性体SrMnBi2において、均一な電子の動きやすさ(電子状態)が電流により液晶のように特定の方向へ偏って歪むという新現象を、電気抵抗のダイオード的な成分として初めて検出することに成功しました。
さらに、反強磁性パターンを電流と磁場で制御することでダイオード特性の極性反転にも成功しました。
このスイッチング可能な現象は、革新的なメモリや整流素子としてエレクトロニクス応用が期待されます。
本研究成果は、2026年1月7日に、国際学術誌「Nature Communications」にオンライン掲載されました。
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