February 03, 2026
ペロブスカイト太陽電池の重要部材「透明電極」安価に…東洋インキが新工法、30年メド供給へ

東洋インキ(東京都中央区、安田秀樹社長)は、次世代型太陽電池「ペロブスカイト太陽電池(PSC)」の重要部材である透明電極の回路を形成する「パターニング」について、コストを下げる新工法を開発した。従来法に比べて工程が少なかったり装置費が安かったりするため、透明電極コストが最大80%下げられると試算している。今後、フレキシブル基板(FPC)や金属加飾向けなどに提案、実証して工法の信頼性を高め、2030年までにPSC向け透明電極の供給体制を整えたい考えだ。
透明電極は光を通しつつ電気を流す部材で、PSCの光が入射する側に用いる。同社によるとモジュールコスト全体の50%程度を占める。PSCの普及に向けてこの高コストは課題になっている。
生産方法は一般に、フィルムやガラスの基板に酸化インジウムスズ(ITO)などの導電材料を成膜して熱処理した上で、パターニングを行う。パターニングはフォトレジストや紫外線、現像液を用いる「フォトリソグラフィ」やレーザー光を使う「レーザーエッジング」などで導電材料を局所的に除去して回路を形成する。新工法は、同社の強みであるインキ設計や印刷の技術を生かして実現した。まず、基板に水溶性インキで導電材料を削らない場所を印刷し、その上に導電材料を積層する。その後、水洗いして水溶性インキとその上の導電材料を除去する。従来法に比べて加工コストなどが低く、特にフォトリソグラフィでパターニングをした透明電極に比べて、製品コストを80%程度下げられるという。大面積で高速に生産できる点も強みに、PSCの量産化が見込まれる30年までの製品供給を目指す。
PSCは基板にフィルムを用いると薄くて軽く曲げられるようになり、耐荷重の低い屋根や壁面などに設置できる。政府は再生可能エネルギー拡大の切り札などとして2040年に20ギガワットの導入目標を掲げる。積水化学工業やパナソニックホールディングス、アイシンなどがPSCの供給を目指す。一方、PSCの性能向上や低コスト化に向けて構成部材の改良は重要で、素材・化学メーカーなどによる研究開発が活発化している。
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