February 06, 2026
米国で人員削減が急増 1月は17年ぶり高水準、目立つ「AIリストラ」

米国の雇用悪化への懸念が高まっている。1月の企業や政府機関の人員削減数は単月として17年ぶりの高水準に達した。昨年12月の求人数は5年ぶりの少なさとなった。人工知能(AI)の業務代替に備えて早めに人員を減らしたり、採用を抑制したりする動きが強まっている。
米調査会社チャレンジャー・グレイ・アンド・クリスマスは5日、米企業や政府機関が計画する1月の人員削減数が前年同月比2.1倍の10万8435人だったと発表した。1月単月として2009年1月以来17年ぶりの高水準だった。
調査は米企業や政府機関が公表した月次の人員削減計画をまとめたもの。前月比では3倍増加した。
アマゾンCEO、「AI導入で人員が減る」業種別では情報技術が2万2291人削減した。
目立つのがアマゾン・ドット・コムの1万6000人の縮小だ。米メディアによると削減対象は本社機能や管理部門などオフィスで働く従業員が中心とみられる。
アマゾンのアンディ・ジャシー最高経営責任者(CEO)は25年、「AI導入で効率化が進み、今後数年間で総従業員数が減少する」と表明していた。
アマゾンはホワイトカラー業務以外でもコスト削減を進め、影響が広がっている。物流大手のUPSはアマゾンの配送縮小を理由に3万人の削減を発表している。
病院を含むヘルスケアは1万7107人で、単月では20年4月以来約6年ぶりの高水準だった。 1月の新規採用数は公表ベースで前年同期比13%減の5306人だった。集計を始めた2009年以来、史上最低の水準となった。
政府が集計する求人もコロナ禍以来の低水準となった。米労働省が同日公表した雇用動態調査(JOLTS)によると、2025年12月の求人件数(非農業部門、季節調整済み)は前月比6%減の654万2000件だった。20年9月以来5年3カ月ぶりの低水準となった。専門・ビジネスサービス、小売り、金融・保険での減りが目立った。
調査会社パンテオン・マクロエコノミクスのサミュエル・トゥームズ氏は「専門・ビジネスサービスなどでは特に、AIを生かすことで求人が不要との判断が増えている」と指摘する。
週ごとに集計される失業者数も増えている。米労働省が同日発表した失業保険統計(季節調整済み)によると、企業の解雇動向を映す失業保険の新規申請件数は1月25〜31日に23万1000件だった。ダウ・ジョーンズ集計の市場予想の21万2000件を上回った。2025年11月30日〜12月6日の週以来約2カ月ぶりの高水準となった。前の週の改定値からは2万2000件増加した。基調を映す4週間移動平均は前の週の改定値から6000件増え、21万2250件となった。1月18〜24日の総受給者数は184万4000人と、前の週の改定値から2万5000人増加した。
雇用環境の悪化を受けて、金融市場では米連邦準備理事会(FRB)に利下げ圧力がかかるとの見方が増えている。
米金利先物の値動きから米金融政策を予想する「フェドウォッチ」では3月に利下げを見込む割合が5日に2割となり、前日比で1割上がった。政策金利の影響を受けやすい2年債利回りは一時3.4%台後半に下がる(債券価格は上昇)場面があった。
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