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March 18, 2026

アメリカ太陽光発電の最前線: エネルギー貯蔵が急拡大、過去最大・年間57GWh導入

zu1米国で蓄電池を含むエネルギー貯蔵設備の導入が急速に拡大している。人工知能(AI)やデータセンター(DC)の急増による電力需要の拡大、電気料金の上昇、電力網の安定化への対応が背景にある。

 米太陽エネルギー産業協会(SEIA)と調査会社ベンチマーク・ミネラル・インテリジェンス(Benchmark Mineral Intelligence= BMI)が2026年2月に公表した「エネルギー貯蔵市場見通し(Energy Storage Market Outlook)」によると、2025年の新規導入量は過去最大となり、2030年にかけてさらに拡大する見通しだ。

 なお、BMIは英国ロンドンに本社を置く調査会社で、リチウムなど電池材料の価格情報や電気自動車(EV)・蓄電池の市場分析で知られる。









 同報告によると、2025年の米国における定置型エネルギー貯蔵設備(BESS)の新規導入量は容量57GWh(出力28GW)を超え、前年比29%増となった。年間の導入量としては過去最大で、電力網の柔軟性を高める技術として急速に普及が進んでいる。

 市場拡大をけん引しているのは、「フロント・オブ・ザ・メーター(Front of the Meter)」と呼ばれる主に電力会社などの電力系統側に設置される発電事業用エネルギー貯蔵設備で、2025年には約50GWh(16GW)が導入された(図1)。カリフォルニア、テキサス、アリゾナの3州だけで全体の74%を占める。

一方、「ビハインド・ザ・メーター(Behind the Meter)」と呼ばれる需要家側に設置される蓄電池市場は8GWh(12GW)で、全体の約13%を占めた。この分野では住宅向け蓄電池の成長が目立つ。2025年には住宅用蓄電池の容量が前年比51%増加した。電気料金の上昇や異常気象による停電リスクの高まりを背景に、家庭が電力の自家消費や非常用電源として蓄電池を導入する動きが広がっている。

 住宅用蓄電池は分散型太陽光発電と組み合わせることで、「仮想発電所(バーチャルパワープラント=VPP)」として機能する可能性がある(図2)。仮想発電所とは、太陽光発電や蓄電池などの分散電源を統合制御し、あたかも1つの発電所のように運用する仕組みで、電力需給の調整や電力系統の安定化に活用される。

企業向けエネルギー貯蔵の需要も拡大している。AI開発競争の激化に伴い、データセンターの電力需要が急増しているためだ。2025年には商業・産業向けエネルギー貯蔵容量が前年比42%増加した。

 データセンターでは大量の電力を安定的に確保する必要がある。ガスタービン製造のひっ迫、供給不足などで天然ガス火力発電所の新設が遅れるなか、メガソーラー(大規模太陽光発電所)とエネルギー貯蔵設備を組み合わせて電力を確保する動きが広がっている。

 太陽光とエネルギー貯蔵の組み合わせは電力系統の運用でも重要性を増している。2025年には20GWhの新規エネルギー貯蔵容量が太陽光発電と直接組み合わせて導入された。日中に発電した電力を貯蔵し、需要が高まる夕方や夜間に放電することで、電力需給の調整に活用されている。

 こうした仕組みは、需要ピーク時に稼働する高コストの火力発電所(ピーカー発電所)への依存を減らし、電力料金の上昇抑制にも寄与するとみられる。

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return_to_forever at 07:50│Comments(0)P_太陽光発電 | U_USA

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