ソニー「ブラビア」を引き継ぐ中国TCL、日本で「アートテレビ」を投入【ピックアップ記事】キーエンスの実像、「売上1兆円」のカラクリ

March 19, 2026

日東電工、全社員で創る次の「新」 ニッチ最強で1兆円企業に

z2スマートフォンなど多様な電子機器向け部品の接着・剥離用材を手掛ける日東電工。数多くのニッチ市場で世界トップを取るビジネスモデルで1兆円企業にまで成長した。社員一丸で技術、製品、市場の「新」だけを狙う独自経営に最大の強みがある。

 「今、この電気剥離テープには顧客からのオファーがどんどんきています。用途もスマートフォンから今後はノートパソコン、タブレットへ広がると考えてます」

 日東電工の髙﨑秀雄社長は最近、電気剥離テープという製品が大型のヒット商品になりそうだという予感を強くしている。2014年4月の就任から12年。この4月には、社長COO(最高執行責任者)職を後任の赤城達哉氏に任せるが、会長CEO(最高経営責任者)として引き続き、経営を担う。

 髙﨑氏が徹底して志向してきたのが、ニッチトップ戦略と呼ばれる独自の経営だ。電子部品・材料など個々の市場規模は小さくても、高い技術力でナンバーワンやオンリーワン製品を生み出し続け、高い成長と収益を狙う。例えば電気剥離テープは、スマホの中でバッテリーや電子部品などを固定するものだが、電気を流すと簡単に剥がれ、部品の交換・回収がしやすくなるという特徴を持つ。








NzAKVM_w 再利用を促し、環境負荷軽減にも貢献することから、ここ数年で売り上げが急伸。29年3月期には25年3月期の約6.5倍となる見通しだ。日東電工では、こんなニッチトップ製品が、25年3月期に全売上高の48%を占めた。26年3月期は50%に引き上げる計画だ。

だが、実は髙﨑氏が社長に就任した14年には「ニッチトップ製品はほぼゼロだった」(同)。それを大きく伸ばしたことが、就任前の14年3月期に売上高約7498億円、営業利益率約9.6%だった業績を、26年3月期にそれぞれ1兆270億円、18.1%を見込むまでに大きく成長させる原動力となった。

この独特の経営スタイルは、どう確立されたのか。ベースにあるのが、髙﨑氏が築いた、市場を3層のピラミッドに例えた独自のビジネスモデルだ。まず1層目では、ハイエンド市場で顧客に密着して技術力でトップシェアを取る。そして3年程度たち、競合が出現すると2層目のミドル市場に入る。

 そこでは、顧客の要望に徹底対応するソリューション力を高めて高シェアを堅持する。さらに市場が大きくなったら、製造からは退く一方で、保有特許を公開し、他社から知財収入を得る。これが3層目の市場だ。ニッチトップのうまみを生かし切る戦略と言える。

しかし、どうやれば最初にハイエンド市場でトップになれるのか。鈴木立也・基盤機能材料事業部門開発統括本部副本部長は、日東電工が長年培ってきた粘着・剥離などの基盤技術をニッチ市場に合わせて進化させる独自の仕組みの強さを理由の一つに挙げる。

 その一例が前述の電気剥離テープだ。日東電工は1918年の創業以来、接着・粘着や絶縁、剥離などの技術を基盤として進化してきた。その技術の厚みの中で、「既に2015年ごろには、電子部品などを接着・固定し、電気で簡単に剥離させる技術のコンセプトはあった」(鈴木氏)。関心を示す顧客も見つかり、鈴木氏らの事業部で開発に取りかかったが、この時はうまくいかなかった。

 結局、3年ほどして中央研究所に相当する研究開発本部に開発テーマ自体を戻すことになった。一般的な企業ならここで開発は終わるが、日東電工は諦めない。マーケティング担当者は研究者を引き連れ、顧客訪問を続けた。そして21年ごろ、スマホ内部に接着・固定したバッテリーなどを使用後に外し、交換・回収するというニーズが盛り上がっていることを知った。欧州で電池の回収・再資源化などを求める環境規制が厳しくなったためだ。そこで改めて開発を本格化し、24年に市場投入した。

 この「しぶとさ」の裏にあるのが、1957年に始まったという日東電工伝統の「三新」活動だ。三新とは「新製品」「新用途」「新需要」の略。現在の事業に新技術を付加して新製品を作る。あるいは、技術はそのままで新用途を考え出す。そして新製品と新用途を組み合わせて新需要を生み出すというものだ。日東電工では、開発、営業、間接、製造など部門を問わず、全社にこの考え方が息づいている。

※記事の出典元はツイッターで確認できます⇒コチラ




return_to_forever at 09:02│Comments(0)P_偏光板 | J_日本

コメントする

名前
 
  絵文字
 
 
ソニー「ブラビア」を引き継ぐ中国TCL、日本で「アートテレビ」を投入【ピックアップ記事】キーエンスの実像、「売上1兆円」のカラクリ