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April 23, 2026

なぜAppleは「半導体」と「製品」のトップを統合したのか クック退任より重要な「CHO新設」と究極の垂直統合

 今回の経営刷新は、どうしても「ティム・クックの後継」という角度から語られがちだ。事実、報道を見ると「クックCEOの退任とジョン・ターナス新CEOの就任」が前面に出ている。しかし、テクノロジー企業としてのAppleを考えるなら、本当に重要なポイントは別のところにある。それは、同日に発表されたジョニー・スルージ氏が新設ポストの「CHO(最高ハードウェア責任者)」への就任だ。

 新設のCHOは、半導体と製品の両方の開発にまたがる責任を持つ。今のハードウェアは、シリコンの進化と切り離して語れない。そう考えれば、この体制変更がMacやiPhoneだけでなく、Apple IntelligenceやApple Vision Proの“次”を考える上でも大きな意味を持つのは明らかだ。

 ターナスCEOとスルージCHOの同時就任――この2人を軸にした新体制こそが、Appleのこれからの10年を占う上で最も重要な変化といえる。








スルージ氏は2008年にAppleに入社し、2010年に同社初となる自社設計SoC(System on a Chip)である「Apple A4チップ」を世に送り出した。以来、iPhone/iPad向けの「Apple Aシリーズ」やMac/上位iPad向けの「Apple Mシリーズ」といったApple Siliconの系譜を築いてきた。いわば、Apple Siliconを育ててきた“職人肌”の技術者である。

 近年のAppleが行う基調講演でも、彼は常に自社の新しい半導体技術を語る役回りを担ってきた。

 2019年、IntelがCEO候補としてスルージ氏に声をかけた話は広く知られている。しかし彼はその誘いを断り、Appleに残った。M1チップ以降のApple Siliconの躍進を見れば、その“引き留め”がどれほど大きく重い意味を持っていたかは説明するまでもない。

Appleに新設されるCHOポストが束ねるのは、これまで別々のSVP(シニアバイスプレジデント)が率いてきた2つの組織だ。1つは今までスルージ氏が率いてきた「ハードウェアテクノロジーズ」部門で、半導体や電源/センサー/無線といった基盤技術を担う。もう1つは、ターナス氏が率いる「ハードウェアエンジニアリング」部門で、ボディー/機構/熱の設計や、製品の組み立てプロセスなどを担当してきた。

 要するに、これまで別々の責任者の下にあった「シリコンを作る側」と「製品として成立させる側」を、1人の責任者が所掌するようになる。この意味は、思っている以上に大きい。

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return_to_forever at 11:48│Comments(0)A_Apple | B_ビジネスモデル

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