May 28, 2026
国も支援するペロブスカイト太陽電池 積水化学が事業計画を見直し

積水化学工業は、薄くて曲げられるフィルム型の「ペロブスカイト太陽電池」の事業計画を見直したことを明らかにした。2030年度に売上高1500億~2千億円を想定していたが、1千億円に引き下げた。製品の性能を上げて、生産コストを下げる取り組みを優先するためという。
ペロブスカイト太陽電池は日本発の技術。シリコンを使った既存の太陽電池が設置しにくい屋根や壁面などにもつけられ、次世代の太陽電池として国などが普及を後押しする。主原料のヨウ素が国内で調達できるのも特徴の一つだ。
積水化学は国内初となるフィルム型の製品の販売を3月に始めた。シャープの堺工場(堺市)の一部を取得し、約900億円を投じて10万キロワットの生産ラインを建設。27年度の稼働開始を予定する。
これまでの計画では、30年度までに3本の生産ラインをつくって原発約1基分に当たる年100万キロワットの供給体制をつくるとしていた。
だが、積水化学の清水郁輔社長は「競争力があるものをしっかりつくる方が大事だ」と指摘した。既存の太陽電池と同等の発電コストを早く実現させることを優先する必要があると判断。「急がば回れ」の考え方だと説明した。
見直しでは、26年度から約50億円を投じ、発電効率がより高い製品の開発や、生産コストの低減などの技術を磨く。その成果を採り入れ、28年度の早期に生産ラインの増設を決めるという。
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