
調査会社BCN(東京・千代田)によると、家電量販店やインターネットショップでのモニター1インチ当たりの平均価格は1月時点で約1120円。昨年1月の887円から約3割高くなった。BCNの森英二アナリストは「ここまでの急上昇は珍しい」と話す。
背景にあるのは、高性能製品への売れ筋のシフトだ。
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液晶・有機EL・プラズマ、FPD業界・パネルメーカー・関連企業情報を掲載。当ブログで激しい市場動向に追随!--Since Nov.2004
「レストラン・ホール募集。経験不問。すぐに働ける方」。米国の人気求人・求職サイト、ジップ・リクルーター(Zip Recruiter)に掲載された求人募集だ。ニューヨーク州の最低賃金12.50ドル(約1360円)よりも10ドル(約1100円)高い時給23ドル(約2500円)を提示している。ニューヨーク・マンハッタン近くのレストランのホールスタッフを探しているという求人募集はこのサイトだけで3日、7000件を超えた。
米国など主要国の新型コロナワクチン接種が急速に進むにつれ、「インフレーション(物価上昇)が予想よりも早くやって来るかもしれない」と予想する声が上がっている。早まった経済再稼働に起因する人件費上昇、半導体および原材料不足による工業製品価格上昇、各国政府が注入した巨額の景気浮揚資金などが相まって、市場では既に物価上昇が始まったとの見方も少なくない。
自動車は「走る半導体」と言われるほど、大量の半導体が組み込まれている。新型コロナの流行による世界的なリモートワークの潮流でパソコンの需要や、引きこもり族のゲーム機需要が増えたこと、米中貿易戦争の先鋭化で、半導体のサプライチェーンの中国デカップリングの動きが市場供給を不安定化させたことなどの背景もあって、もともと半導体不足だったのが年明けのトラブルによってさらに深刻化した格好だ。
会員制のハイテク産業総合情報ネット・維科網(4月8日)は「世界の半導体不足により、台湾セミコンダクター(TSMC)ら最大半導体ファウンドリー企業もやる気まんまん。最近5日間、連続3回にわたって半導体製造代行価格を引き上げ、うち12インチウェハーの製造価格は25%も値上げした。これは中国の半導体製造業にとっては得難い発展チャンスだろう」と報じた。